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戦前から高度成長期にかけて多くの若者や知識人を惹きつけ、巨大な政治的磁場を作った日本共産党。東欧革命・ソ連崩壊などで深刻な打撃を受けたが、しぶとく生き残り、近年、野党共闘による政権交代を目標に据える。政権を担える事実上の社会民主主義政党になったのか、今なお暴力革命を狙っているのか。本書は、一貫して「革命」を目指しつつも大きく変化した百年の歴史を追い、国際比較と現状分析を交え同党の全貌を描く。
戦前から高度成長期にかけて多くの若者や知識人を惹きつけ、巨大な政治的磁場を作った日本共産党。東欧革命・ソ連崩壊などで深刻な打撃を受けたが、しぶとく生き残り、近年、野党共闘による政権交代を目標に据える。政権を担える事実上の社会民主主義政党になったのか、今なお暴力革命を狙っているのか。本書は、一貫して「革命」を目指しつつも大きく変化した百年の歴史を追い、国際比較と現状分析を交え同党の全貌を描く。
序章 国際比較のなかの日本共産党/第1章 大日本帝国下の結党と弾圧ーロシア革命~1945年/第2章 戦後の合法化から武装闘争へー1945~55年/第3章 宮本路線と躍進の時代ー1955~70年代/第4章 停滞と孤立からの脱却を求めてー1980年代~現在/終章 日本共産党と日本政治の今後
中北浩爾(ナカキタコウジ)
1968(昭和43)年三重県生まれ。91年東京大学法学部卒業。95年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程中途退学。東京大学博士(法学)。大阪市立大学法学部助教授、立教大学法学部教授などを経て、2011年より一橋大学大学院社会学研究科教授。専門は日本政治外交史、現代日本政治論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
歴史を客観的に記述しているのでためになります。
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国内では最古の歴史を持つ日本共産党の創設100周年の節目にこれまで党の歴史と他国の社会民主主義、旧ソ連を厳しく批判したユーロコミュニズム政党との比較など客観的に日本共産党の政策と実践の経緯が説明された名著です。戦前の弾圧の実態や内部闘争の詳細から現在の平和主義、護憲的な政党への変貌についてもその背景が詳しく説明されていると思います。特に自衛権の欠如以外に日本国憲法の採択に反対した理由や独自の理論の内容などとかく誹謗中傷的な他の類書とは違った詳細で客観的な内容が勉強になりました。
近年の野党共闘の成果と綱領の改正の加えて、未だ未解決の課題についても具体的な言及と分析がありイタリヤやフランスの共産党のように政権に一度も関与していない背景についても理解を深められると考えます。
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期待してます。ズバリなタイトル。読みたかった本。楽天ブックス毎回活用してます。
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日本共産党の結党から現在までの100年間の歴史を理解するのに非常に良い教科書のような本。日本共産党はソ連共産党に対する従属から自主独立路線への転換、暴力革命路線から平和革命路線への変化を経て、ソビエト、中国いずれの共産党とも異なる変化を遂げた。
最近は野党連合政権を主張するなど閉塞感の打破を模索しているが、党員の高齢化と減少やしんぶん赤旗の売上低下など、党財政は悪化の一途を辿る。民主集中制のような強力な党内統制は党員の獲得の足枷となっている。また、アメリカ帝国主義と大企業・財界を敵とみなすことや、日米安保条約の破棄などの主張は野党連合政権を困難なものにしている。
日本共産党の先行きは決して明るくない。
一貫して「革命」を目指しつつも大きく変化した日本共産党の100年の歴史を追い、国際比較と現状分析を交え、同党の全貌を描く。
日本共産党の歴史が詳細かつ実証的に分析されており、日本共産党を理解するに当たって必読の書だといえる。
日本共産党が時代ごとに大きく方針等を変えてきたということ、特に1955年以降、民族民主革命論に基づく平和革命路線と自主独立路線などを内容とする宮本路線が定着したということがよく理解できた。
一部で言われているいまだに武力革命を目指しているとか、天皇制や自衛隊を完全否定しているというような日本共産党批判が的を射ていないということもよくわかった。
一方で、いつの時代も、民主集中制により派閥(分派)の存在を許さないという方針は堅持されており、党内抗争、あるいは分立、粛清が常に起こっていたということも事実である。そこが日本共産党が人々になかなか受け入れられない最大のネックになっていると思う。
著者の師である塩川伸明氏が共産主義(社会主義)について、「『負けたのは特定の社会主義にすぎない』という人は、往々にして、『社会主義Aは失敗したが、社会主義Bはまだ試されていない』という風に考えがちである。だが、それは社会主義の歴史を踏まえない見方である。1950年代半ばのスターリン批判以降、さまざまな国でさまざまな仕方でスターリン型社会主義からの脱却の試みが30年以上もの間続いてきたことを思えば、問題は、『社会主義Aも、社会主義Bも、社会主義Cも、社会主義Dも、社会主義Eも……失敗した後に、なおかつ社会主義Xの可能性を言えるか』という風にたてられねばならない。そして、これだけ挫折の例が繰り返されれば、もはや望みは一般的にないだろうと考えるのが帰納論理である」、また、「『真の(社会主義)』という言葉を使うのは慎重であった方がいい」と書いて(言って)いたことが紹介されているが、心に留め置くべき言説だと思われる。
なお、日本共産党が部落解放同盟と敵対している背景など、もう少し詳しく知りたいと思う部分もあった。
非常に読みごたえがあった。学者らしく、事実に基づいた筆致には感銘を受けた。ただ政治には感情も伴うので、完全な客観性はないと思う。世界の共産党が衰退している中で、したたかに生き悔いてきた日本共産党は原理的でありながら、時の情勢に応じた現実性もあったから生き延びてきたと思う。ただ現在の内部状況(大衆組織の弱体化や高齢化の事だが)を、どう生き延びるかは、これまでの経験だけでは乗り切れない。100年ということで様々な意見も出ているが、外部の意見も取り入れながら開かれた組織が生き延びると思う。公式100年史と並行して読むとより面白かった。
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