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一瞬のうちに「これだ!」と思ったり、説明できないけど「なんか変」と感じたりしたことはないだろうか?これが心理学でいう「適応性無意識」である。なぜ、さまざまな科学的検査で本物と鑑定された古代ギリシャ彫刻を、何人かは見た瞬間に贋作だと見抜けたのか?あるベテランのテニスコーチはいかにして、選手のサーブ直前にダブルフォールトになることを見抜いているのか?多くの実験や取材から、「ひらめき」の力の謎に迫る!
第1章 「輪切り」の力ーちょっとの情報で本質をつかむ/第2章 無意識の扉の奥ー理由はわからない、「でも感じる」/第3章 見た目の罠ー第一印象は経験と環境から生まれる/第4章 瞬時の判断力ー論理的思考が洞察力を損なう/第5章 プロの勘と大衆の反応ー無意識の選択は説明できない/第6章 心を読む力ー無意識を訓練する
グラッドウェル,マルコム(Gladwell,Malcolm)
『トーキング・トゥ・ストレンジャーズ』『第1感』『天才!』『逆転!』『犬は何を見たのか』『急に売れ始めるにはワケがある』などの国際的ベストセラーがあるノンフィクション作家・ジャーナリスト。イギリスに生まれ、カナダ・オンタリオ州で育つ。トロント大学卒業。ワシントン・ポスト紙のビジネスと科学分野の記者、同紙ニューヨーク支局長を経て、1996年よりニューヨーカー誌のスタッフライターを務める。タイム誌の「もっとも影響力のある100人」にも選出されるなど、圧倒的な人気と評価を得ている
沢田博(サワダヒロシ)
東京生まれ。東京都立大学人文学科卒、東京大学新聞研究所修了。図書新聞、ニューズウィーク日本版、エスクァイア日本版の編集長を歴任
阿部尚美(アベナオミ)
三重県生まれ。南山大学文学部英語英文学科卒、米シラキュース大学コミュニケーション学部広報学科修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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【勘?バイアス?瞬時の判断力について】
情報、データに基づく論理的思考を働かせた方がいい時と、
直感で決めたほうがいい時と、
結局どうなの?
という本。
色々な事例や側面を紹介して書かれているのですが、
私が個人的に学んだことは、
瞬時のひらめきや直感を信用する価値のある状況ー
1. 経験値のあるものについて、プロは勘が養われている
2. 個人的な人生に関わるものー自分の言語化されてないかもしれない価値観にも関わる、複雑すぎて答えがない
適応性無意識、バイアスなどについても書かれています。
1.経験と瞬時の判断。
適応性無意識とは、一気に結論に達する脳の動きのこと。
プロには、夫婦の15年後が、1時間、ときには数分の会話からもわかることがあり得るという例。
__「輪切り」は、さまざまな状況や行動のバターンを、ごく断片的な観察から読み取って瞬間約かつ無意識のうちに認識する能力のこと。
__私たちの無意識はこんなふうた働いているのだと思う。一気に結諭を出すとき、あるいは何かを「直感的」に感じ取るとき、 ・・・ 目の前の状況をよるい分け、どうでもいい要素は捨てて、これはという要素に神経を集中させる。実際、無意識はこれが得意で、「輪切り」による結論のほうがじっくり考え抜いた結論よりも優れていう ることは少なくない。
人間とのコミュニケーションは、その点で大半の人が多くの経験を積んで無意識に行っているプロの領域にあると言えるのかもしれないと思いました。そもそも遺伝的に、本能としてそのように組み込まれている、ということなのか。
マインドリーディングについて、顔、表情の動きは、文化を越えて共通にあるとの研究結果も紹介されていました。
__基本的な感情が湧いてくると、その感情は必ず顔の筋肉によって自動的に表現される。反応が顔に現れるのは一瞬かもしれないし、顔にセンサーを取りつけないと検知できない程度のものかもしれない。だが必ず顔に現れる。シルバン•トムキンスはかつて講義の前に「顔はペニスに似ている」と大声で叫んだことがある。彼が言おうとしたのは、顔にも心があるということだ。顔の動きは制御できないという意昧ではない。自発的な筋肉組織を使って自発的でない反応を抑えようとすることはできる。だがほんのわずかであっても、抑制された感情はしばしば顔に現れるということだ。たとえば、いくら隠そうとしても本当に悲しいとき、それは顔に出る。メアリーにも同じことが起きた。自発約な表現のシステムは感情を意図的に知らせるための手段だ。
だが、自発的でない表現のシステムのほうがいろんな意味でより重要で、本当の気持ちを伝えるために進化の過程で身につけたものだ。 (本文より)
また、論理的に言語で考えることで失われるものについても話していましたが、
前日読んだ、視覚思考者の脳の動き方に関連する部分があると思いました(『ビジュアル・シンカー』)。
消火活動で、火の元が地下にあることを直感的に突き止めた、という例は、たしかにプロとしての勘もあり、
また視覚的に状況を察知する能力でもあるのかな、と。
言語化したほうがうまく判断できる人と、イメージで試行したほうがいい人、もしかしたら一般化できないことなのかもしれないと思いました。
__何もしなければ問題なかったはずの顔を見分けるという能力が、顔の特徴を説明すると弱まる。 このような現象について率先して研究してきた心理学者ジョナサン•W•スクーフーは、これを「言語による書き換え」と呼ぶ。脳には言葉で考える左脳と視覚で考える右脳がある。顔を言葉で説明すると、視覚的な記憶が言葉に置き換わり、思考が右脳から左脳に追いやられてしまう。だから二度目の面通しでは、どんなように「見えた」かではなく、どんなように見えると「言った」かの記憶を引き出す。ここが間題だ。私たちは人の顔に関する限り、言葉で説明するより視覚的に認識するほうがずっと得意だ。マリリン•モンローとアインシュタインの写真を見せたら、どちらもすぐ見分けられるだろう。二人の顔が頭の中でほぼ完壁に「見える」はずだっだが言葉で正確に説明するとしたらどうだろうか。マリリン•モンローの顔について、人にわかるように文章で説明できるだろうか。人の顔については誰もが直感的な記憶に頼る。 しかしその記憶を言葉で説明するよう求めたとたんに、記憶は直感から切り離されてしまう。 (本文より)
無意識から生まれた思考は時に言葉で説明できない。
求められたら、もっともらしい説明でその場を取り繕う傾向があり、
それがその人にとって新しく事実化することもある。
熟考する機会を得れば、あとから注意深く言葉を選んで言語化できることもあるのか―と思ったり。
言葉が事実を作る、と自分さえもだましていくことにはならないようにしたい(最近読んだ、「うるさいこの音の全部」での悲劇)。
逆に、本来言葉にはなしえないということを自覚しつつ、言語化を要される場合に相手の納得のために言葉にしておく自由がある(ひろゆきさんの本)。
・・・
無意識のバイアスについても書かれていました。
より早く判断するために、人間は物事をカテゴリー化したり、単純化するけれど、
話されていることの共通点として、
一つ目に、眼の前の人を対等な人間としてよく見ることが大事だという共通点があるのではと思いました。
これは、ひらめき、とかいう話ではなく、人間関係、共存の話ですが、深堀りされていたように思います。
顔と物を見る脳の部位がことなる、
自閉症の脳の動きが、顔もモノと同じように認識しているために、
相手の感情を読み取れない、ということ。
そして、ときに私たちも、過度なストレス下、興奮、あるいは瞬時の判断時などに、
人であってもモノとして見る際の脳の部位を使う場合がある。
つまり自分に余裕がない時、
人間は認識や理解ににエネルギーを要する複雑なものだから、
そうなってしまうのかもしれません。
女性のビキニ姿を男性の脳はモノとして認識しているという悲痛な事実がありましたが、
何か似たような脳の動きが、人種差別や、他者への思い込みにも悪く働いてしまっていると言えるのかもしれない、と考えたりしました。
先日読んだ 「知らない人に出会う」でも、他者の捉え方について、実体験の積み重ね、バイアスが大きく影響することが述べられていました。
敵対感情が好意的感情より強くなると、優位になると、修正が効かなくなる、という点は、いろいろなことに説明がつくなーと思いました。
一度失った信頼を取り戻すのに時間がかかる、というように。
医者化患者を診る際の例でも、
対等なひとりの人間として見ているか。
コミュニケーションではなく、
何か人間のスキルを評価するに際にも、対等な人間、という点が重要なのかと思ったり。
その前提があって、評価の対象であるスキルのみで比較判断することができる。
著者は、人種差別についても論じられることが多いですが、
意識的な差別以前に、無意識が持つ力に注目しています。
背が高いーリーダーに選ばれやすく、よって年収が高くなる。
クラシック音楽のオーディションの例は、
人間を直接視覚的に見ることが逆に判断の曇りになっていました。
バイアスはなかなか避けられないからこそ、物理的な仕切りを用いて音のみを捉える、ことが勧められていました。
今、ここ 目の前の人を知ろうとする視点は、「風をとおすレッスン」、
その後に読んだ「聞く技術、聴いてもらう技術」でも、他者の悪魔化について書かれていました。
人と関わることについては、
生の情報ほど高密度な物はないのだろうと思います。
・・・
相手に対し、思い浮かべて自然に笑えない人は真の友ではない。・・・
生きたもの、変化するもの、生物、自然、理解を越えるもの、に対しては、
無意識が多くのことを伝えているみたいです。
単純なこと、単発のこと、IKEAでの買い物ー熟慮、データは、
マーケティングなどに惑わされずに、合理的判断することで満足度が高まるとのこと。
何を積み重ねてきているか、積み重ねるか、に自覚的になり、
経験を生かした勘を高める。
また、
余裕のある状況を意識的に作って行くことで、
バイアスにできるだけ影響されない判断をする。
そんなことを学びました。
無意識差別による歪んだ社会
現代、「偏見」よって社会構造に異変が出ている。それは「目隠し裁判」「目隠し評価・採用」など採用されるべき理由があり、現実社会は人の偏見・先入観で動かされていることが多いと言うことだ。米国社会での白人と黒人の刑罰の大差など無意識による人種差別など、日本でも政治家の「偏見」政策によって牛耳られ始め「公平・公正」と言いながら偏見、先入観に惑わされているのが現状だ。
BLINK=ひらめき、に関する本。
一気に結論に達する脳の働きを「適応性無意識」と呼ぶらしい。ある心理学者によれば、「適応性無意識は状況判断や危険告知、目標設定、行動の喚起などを、実に高度で効率的なやり方で行っている」。
本書では、
1 瞬時に下した判断も、慎重に時間をかけて下した結論と比べて、決して見劣りしないこと。
2 しかし無意識の判断の全てが正しいという保証はない。第1感を曇らせる何かが存在する。第1感を信じていい場合と信じてはいけない場合を区別することは可能なのか。
3 第1感は養うことができ、自由に操れるものだということ。
以上のようなことを、様々な具体的事例を通して解説していく。納得できるところ、やや疑問に思われるところ、いずれもあるが、判断や意思決定に益することもあるなあと感じた次第。
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