649円(税込)
引退して田舎に引籠っていたホームズが、ドイツのスパイ逮捕に力を貸す、シリーズ中の異色作「最後の挨拶」。ほかに、一人暮しの老婆のもとに塩漬けの耳が送られてくる「ボール箱」、姿を見せない下宿人と奇妙な新聞広告の謎を解く「赤い輪」、国家機密である特殊潜航艇の設計図の盗難をめぐってホームズ兄弟が活躍する「ブルース・パティントン設計書」など全8編を収録。
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恐怖の谷のボリュームから短編に戻ると今一つ物足りなさを感じてしまうのは否めない。
動機も感情的なものが多かったり。。
ホームズでミステリーを勉強するのは素人…という話を『氷菓』シリーズで読んだことがあるが、確かにトリックなど読者がアハ体験するようなエピソードは少なく、ヒーロー物という感じ。
『最後の挨拶』は解説読んで納得
小説に限らずミステリー作品において、恋愛感情が動機として事件が起こることは決して稀では無い。
今回の短編集は特に恋愛感情に起因する事件が多いように思う。
また第八篇の「最後の挨拶」では珍しく三人称視点で描かれているが、隠居し養蜂家として余生を楽しむホームズを見ることが出来る。久しぶりのワトスンとの再会も嬉しかった。
ホームズシリーズはうっかりするとストーリーを見失ってしまうので私にとっては集中力が必要な作品ではあるが、今回の短編集は楽しく場面を想像しながら読むことが出来た。
「この偉大にして暗黒の舞台は、そんなケチなもののためにあるのじゃないさ。僕が犯罪者でないのを、社会は祝福すべきだよ」「それはまったくだね」私は心から同意した。
短編というよりやや中編より。入り組み方や推理のきっかけの難度が上がっていて読み応えがある。が動機の多くが情愛でそれは残念な気もする。
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