473円(税込)
おくびょうで意気地なしでも、拳銃片手に怖いものなしーーチンピラやくざの、カッコいい兄貴分へのあこがれが、屈折した心情に映し出される時、オナニズム、同性愛、エディプス・コンプレックス、多重人格などの持主を主人公にした、筒井康隆の強烈な世界が展開される。『夜も昼も』『星屑』『二人でお茶を』など、ジャズのスタンダード・ナンバーにのせておくる奇妙な味の連作小説集。
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アブノーマルな性的嗜好をもつヤクザたちが登場する短編集です。
「恋とは何でしょう」は、ヤクザのホモ・セクシャルな純愛をあつかった話です。「解説」の中島梓が、ヤクザ映画への偏愛を熱く語っていますが、そのような世界を筒井康隆が書くと、こういう作品になるのかという納得感があります。もっとも、著者ならではの過剰なエネルギーの横溢はあるものの、パロディ作家としての著者の手腕はこの作品にはあまり見られません。
むしろそうした方面への期待は、「アイス・クリーム」という作品によって満たされるのではないかという気がします。幼少期の父子関係にトラウマをもつヤクザが登場する物語なのですが、彼の暴力性を露悪的に拡張したストーリーになっており、個人的には本書のなかでもっとも印象深い作品でした。
変態やくざが登場するエログロ短編集。
すき間時間に読んだ一冊。
8つの短編のうち、3つはここで書くのが
はばかられるくらいのエログロ。
どこをどうしたらこういう小説が書けるのか…。
でも、父親への歪んだコンプレックスを持った
チンピラが出てくる「アイス・クリーム」や、
多重人格者の「二人でお茶を」は、切なくて、
それでいてちょっと暖まる感じもして、絶妙な
味わい。
やの付く自由業につく登場人物たちの喜劇を描く連作
よくよく思い返すと任侠モノ映画というのをみたことがないので
この分野の味わいについて思い入れがないが
示威暴力を生業とする場ならではの常識があって
そこからのズレもまたその他一般との差異が広く楽しめるものかもしれない
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