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「海の民」の日本神話ー古代ヤポネシア表通りをゆくー(新潮選書) (新潮選書) [電子書籍版]
三浦佑之

1,595(税込)

商品情報

  • 著者:   三浦佑之
  • レーベル:   新潮選書
  • 発売日:   2021年09月24日
  • 出版社:   新潮社
  • 商品番号:   4340008051131
  • 言語:   日本語
  • 対応端末:   電子書籍リーダー, Android, iPhone, iPad, デスクトップアプリ

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商品説明

内容紹介

古事記研究の泰斗が描く、この地の人と神の真の姿ーー。古代日本、「ヤポネシア」の表通りは、いかなる世界だったのか。筑紫、出雲、若狭、能登ーー『古事記』等の文献は勿論、考古学や人類学も含めた最新研究を手掛かりに、海流に添って古代の世界を旅すると、ヤマトに制圧される以前に、この地に息づいていた「まつろわぬ人々」の姿が見えてきた。三浦版「新・海上の道」誕生。


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ブクログのレビュー(2件)

  • 評価4.004.00
    投稿日:2022年05月09日

    昨年9月刊行。現在の三浦史観の集大成。「古代ヤポネシア表通りをゆく」という副題がつく。ヤポネシアは作家・島尾敏雄が日本列島を言い表した造語。著者は更に、古代では日本海に面した列島の海岸沿いこそは表通りだったと喝破する。ヤポネシアという名称はちょっと突飛過ぎてなかなか人口に膾炙しないかもしれないが、古代に未だ日本という名前は無く、自ら倭国と卑下するのもおかしく、国際的に当時の列島を言い表すならば良い名前かもしれない。そして地図上で、列島を大陸を下にして置いてみれば、正に日本海を通じて、北九州、山陰、北陸が表玄関だったことにガッテンがゆくだろう。

    三浦祐之氏は、日本を代表する古事記研究者である。しかも、世の文献史家にあるが如く7-8世紀の「記紀」と3世紀の弥生時代後期・4-6世紀の古墳時代を混合し記述することが極力ない珍しい史家である。考古学重視の私とて、記紀並びに万葉集は最古の日本文献なので、出来得ることならば参考にしたい。よって、氏の主張には多く頷くところがあった。

    以下、参考になったところをメモする(分かりやすくまとめる事叶わなかった。無視してください)。

    ◯第1章「海に生きる 筑紫の海の神と海の民」
    ⚫︎国引神話によって、出雲と新羅は「直接の」つながりかあることがわかる。50年前は大和国家中心主義に毒されていたので受け付けてくれなかった(石母田正を、著者はかなり嫌っている)。
    ⚫︎筑紫の宗像氏と出雲豪族は緊密な関係があった(日本書紀崇神60年)。出雲の息の根を止められた事件は、おそらく3-4世紀。

    ◯第2章「海の道を行く 出雲・伯伎・稲羽」
    ⚫︎出雲文化圏は、のちに国家となってゆくような権力的な集団というよりは、交易や流通を通してつながるネットワークの拠点の一つとして存在したのだろう。
    ⚫︎スクナビコとカムムスヒ。古事記によると、スクナビコは美保の岬を目指して、東の方からやってきた。母はカムムスヒ。古事記冒頭では、カムムスヒは高天原にいて、海の彼方にいるはず。スクナビコは海の彼方の常世の国から来て常世の国に行ってしまうという構造。それはユートピア化された国では無く、根源なる母なる世界と考えられていたようだ。その信仰の中心にあったのはカムムスヒ。祭神としている神社は、現在イザナミを祭る神魂(かもす)神社(松江市大庭町)と思える。その娘、キサカヒメが加賀潜戸で佐太神社大神を産んだ。
    ⚫︎ヤマト王権にとり、時に祟りをなす恐ろしい神、出雲大神(オホクニヌシ)を擁する出雲は蔑ろにできなかった。つまり祭祀では、切り捨てられなかった。それが古事記に繋がる。

    ◯第3章「神や異界と接触する 但馬・丹後・丹波」
    ⚫︎タヂマモリの異界への旅を、本拠地である多遅摩(但馬)からの船出として想定すると、昔話「浦島太郎」の原話にあたる古代の浦島子物語が、丹後国風土記(逸文)にあることに思い至る。(略)舞台になった丹後が、異界に近づくことのできる場所と認識されていたのだろう。その場所が、最先端をいく物語の出発点となるべき、モダンな場所でなければ、こういう物語を発想することはできなかった。だからこそ、漁師ではなく、容姿端麗な風流人である浦島子という主人公でなければならなかった。

    ◯第4章「境界の土地をめぐる 若狭と角鹿」
    ⚫︎大島半島に固有の社殿を建てないで神を祀る形態は、ヤポネシア全体に広く存在したと考えられるのではないか?巨木のしげる杜を祀るのは、沖縄の御嶽(うたき)、奈良の大神(おおみわ)神社、諏訪大社上社本宮など。
    ⚫︎福井県敦賀市の気比の松原において、のちの仲哀天皇の御子は、浜で御祓ぎをして穢れを落とすとホムワダケとなって都に凱旋し、母オキナガタラシヒメに迎えられて即位する。角鹿の仮宮での籠りと浜での禊ぎは、王の誕生儀礼ということになる。角鹿でなされたのは、ヤマト王権にとって、政治的にも経済的にも重要な場所だったからだろう。

    ◯第5章で、越前・越中・能登、◯第6章高志と諏訪、出雲は簡単に済ます。特筆したいのは、出雲大社東方約200mにある命主社の背後の真名井遺跡から寛文期(1665-71)に出土した勾玉は糸魚川翡翠であり、武器形青銅器は北九州産。どちらも海に舟を用いて運ばれたとみられる。また、五世紀の古代朝鮮・新羅の王族の墓から穴玉や王冠を飾る勾玉など、多量の翡翠製品が出土している。

    ◯終章 国家に向かう前に
    ⚫︎ヤマト政権が成立する前は、吉備と出雲が先行して王権的な世界を作ったという説を紹介した後、「もし」それらがヤマトに屈することなく吉備・出雲・筑紫が存在し続けていたらどうなったか?その時は、それぞれの国の戦乱と統一の繰り返しが行われただろう。
    ←私もそう思う。だから、(私の説だけど)吉備が率先してヤマトと共に西日本統一を目指したのは、(中国・朝鮮大陸の状況を見据えた)正しい選択だと思う。しかし、そのことで吉備の仲良し国だった出雲を始めとするヤポネシア表玄関は、やがて山陰地方というイメージを植え付けられていくようになる。1800年前に、吉備と出雲の間で、ヤポネシアの未来について、歴史的な激論があっても、決しておかしくはない。
    ⚫︎ヤポネシアの表通りを歩いてみると、筑紫にも出雲にも八上にも、但馬・丹後、若狭にも、角鹿(敦賀)にも能登にも奴奈川にも至る所に拠点と言える土地があり(略)それぞれが対等なかたちで向き合っている(略)そこには地形的に恵まれた大小のラグーン(潟湖)があり、それぞれは海の道で繋がれている(略)少なくとも、律令国家が介在する以前はには、陸の道の痕跡はほとんど存在しないとみていい。
    ←海の民族にとって、統一国家という概念すらなかった。そして、おそらくヤポネシアにはあまりにも豊かな「神話文化」があり、武力的に出雲を征服しても、神様の出雲参りを止めることは出来なかった。なんと2000年間、出雲の権威は落ちなかったのである。(←私の妄想)

  • 評価4.004.00
    投稿日:2021年12月21日

    ヤマトがもとになって日本が一つの国になっていく前の、海を隔てて大陸に直面した日本海側を表ヤポネシアと捉え直してゆく。そこには結果的に日本の中央となるヤマトとはまた別の人々が、海を通じたさらなる別の人々とのつながりの中で生きていた。
    古事記をもっとよく読んでみたいと思った。

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