ドライブに連れていって。赤いスポーツカーでーー。夫を失った事故ののち、車椅子の生活を送ってきた叔母は若い娘のようにそう言った。やがてわたしは、彼女が秘めていた思いに気づく(表題作)。大切な人と共にした特別な一日。その風景は死を意識したとき、さらに輝きを増してゆく。人生の光芒を切ないほど鮮やかに描きあげ、絶賛を浴びた傑作短編集に、新たに「今日の別れ」を加えた完全版。(解説・北上次郎)
まだレビューがありません。 レビューを書く
いまいちど、いまいちどだけでも会っておきたかった-向う岸にいる人への血の出るような想いを綴った表題作をはじめ、「赤いバス」「忘れ水の記」など涙をさそってやまぬ短編小説9編を収録。
単行本が刊行されたのが1994年。1997年に文庫化され、今回新たに書き下ろされた1篇を収録し再刊行された。収録された10篇はどれも“死”がテーマだ。志水辰夫はデビュー作からずっと読んでいたが、この頃から作風が変わり、ついていけなくなってしまった。四半世紀を経て再読すると、今のぼくにはすんなりと読めて味わい深かった。そしてやっぱりこの作家が好きだなと思った。
電子書籍のお得なキャンペーンを期間限定で開催中。お見逃しなく!
※1時間ごとに更新
原 浩
792円(税込)
顎木 あくみ
726円(税込)
宮島未奈
1,705円(税込)
佐賀崎しげる
1,430円(税込)
トール
1,430円(税込)