473円(税込)
多彩な旅行記やノイローゼ・ルポなどからなる「おりごんメガネの巻」、虫やスポーツ、趣味、おしゃれ、受験、男の生き方など深い思い出をこめて心に訴えかける「えうけえメガネの巻」、そして、自ら“唯一のエロ小説”と称する『柳の下』などの小説をおさめた「もりやメガネの巻」ーー遠き物もひたぶるに直視し、近き物もじろりと斜視する〈間諜〉北杜夫のとっておきのエッセー43編に短編4編。
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ホラー/SFの息抜きにパラパラと読んでいた1冊。はじけ切っていない北杜夫の、まあまあのエッセイ。この人、面白くないエッセイに当たると、医局の愚痴ばっかりで読んでいて辛いので。
「ぼうえんきょう」という割には、旅行に待つわる話はほんのちょっと。醍醐味である船医時代の話もほとんどない。数少ない中から、マカオやパラオの話と母親との旅行の話はどこかで読んだなあ。そっちのほうが面白かった気がする。
その他の話も含めて、いろんなエッセイの元ネタまたは使い古しのエッセンスだけというものが多く、例えば野球の話なら、阪神が連敗してグギゴギと歯ぎしりして寝込むような、すっ飛んだものもなかったので、まあ好きな人は読めばいいよね、というもの。「鬱で書けない」という話が少なかったのは、何よりも救い。
旧仮名使いをやめた話は面白かった。
この本は、短編小説がいくつかとエッセイがいくつかをいっしょくたにした本である。
こういう形態の本は結構めづらしいのでわないかと思う。
しかし、中身はそう面白くわない。
やはり「寄せ集めた」という感じが随所にする。
筆者によると、書いた時期にもかなりの新旧があって、なんともまとまりのない本になってしまっている様子だ。
北杜夫のマンボウならならばなんでも良い、というわけはないのであった。
おしまい。
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