2005年3月で1周忌を迎えた、いかりや長介の自伝。音楽は四流、笑いは素人。それがドリフターズだった。東京の下町に生まれ、バンドマン生活を経て、ドリフターズに加わったいきさつ。お化け番組「全員集合」の陰でネタ作りに追われた日々と、メンバーの知られざる素顔。そして、「踊る大捜査線」の大ヒットまで。豪快半生と秘話の数々。
疎開していた静岡で終戦を迎え、バンド生活で東京に出てきて、大手芸能プロダクションなべプロに拾われ、「8時だよ!全員集合」というお化け番組を抱え、晩年は渋い俳優として存在感を放つ。 彼の人生は、いつも誰かに引っ張られて階段を一段上り、そしてまた引っ張られて一段上る人生だった。彼もその時々をがむしゃらに生きた。人生とはそうあるべきだ。それが幸せな人生なのだ。 しかし、「8時だよ!全員集合」のエピソードや裏話は、懐かしくもあり驚きもあって楽しく読めた。ど、商品に対するレビューを行ってください。
1人が参考になったと回答
「8時だよ!全員集合」終了と「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」開始に関わるあれこれについての記述から、いかりやさんの人生観が現れている。
流れて来た機運をしっかりと掴める人なのだと思った。
土曜8時、当時の熱気が伝わってくる本、
大セットのコントに、ゲストと演じたミニコント、少年少女合唱団に、体操コーナー、観客の子ども達と同じく、ゲラゲラと夢中になって笑ってたあの頃を思い出した(そして今、家族でDVD見て、また一笑い)。
この本には、いかりやさんいわく四流ミュージシャンで四流コメディアンであった彼らが出会い、バンド名「ドリフターズ」のごとく時代を世相を漂いながら、各人の役割が形作られ、あの定番コントが完成していく様が綴られている。
ご尊父と荒井注さん、そして、裏方さんへの思いが感慨深い。
懐古厨って言われるかもしれないけけど。
昭和〜平成前期は、全国の老若男女、本当に誰もが知っている、大スターと呼ぶに相応しい人たちがたくさんいました。運と努力する才能がないと、ブラウン管の中にいられなかった、今みたいに誰もがカジュアルに発信する側にはなれなかった時代の話。
そんな時代に冠番組を持ち、しかも毎週生放送のコント番組という恐ろしい手法で毎週視聴率30%〜50%を叩き出していたドリフターズ。
メインの冠番組がなくなっても、メンバーがほとんど亡くなった今でも、彼らを冠した特番やドラマが作られ続けている、お化けみたいなバンドです。
2025年正月には、SnowManやKAT-TUN亀梨くんなどトップアイドルも出演した「ドリフ」が放送されてびっくらしたのも記憶に新しいところ。
NHKメインで、アニメもほぼNGの我が家でしたが、土曜日8時だけは、なぜか家族で全員集合を見てました。ダミ声でメンバーを怒鳴り散らし大威張りの長さんにプンスコしていた子供時代。長さんの良さと凄さが分かるのは、はるかはるか先の、自分もだいぶ大人になってからでした。
確かに、親の立場になってあれを我が子に見せたいかと言われると苦笑するしかないんだけど(笑)子供時代、躾に厳しかった祖父母や両親含めて家族全員でドリフを見て笑ったあの時間があって、本当に良かったな、と思います。
何より、コメディアンであっても、当時のタレントさんたちはたたずまいが美しかった。太っちょや個性的な顔をウリにすることはあっても、わざとらしいおかしさやだらしなさを売りにはしなかったし、無学ではあっても、下品なことをしていても、どこか品がありました。
⋯良く言い過ぎ?
そうかもしれないけど、過去は美しいもんですよ。
本当は、もっともっと枯れきった長さんも見たかったな。志村さんや仲本さんも、コロナや事故がなかったら、今でももしかしたら5人揃ってたのかもしれないと思うと、なんかもう、すごく悔しい気持ち。
いかりや長介という一人のバンドマン、ドリフターズというコメディアンたちの歴史を通じて、もう何十年も前の、子供時代や実家の茶の間、世の中の空気まで思い出すような、そんな一冊でした。
ランキング情報がありません。
ランキング情報がありません。
電子書籍のお得なキャンペーンを期間限定で開催中。お見逃しなく!
※1時間ごとに更新
大白蓮華編集部
224円(税込)
鉄人社編集部
1,100円(税込)
鈴木俊貴
1,683円(税込)
鏡リュウジ
523円(税込)
ダロン・アセモグル
1,100円(税込)