869円(税込)
油田開発を商社マンとしての最後の仕事と思い定めた壹岐は、社内の反対を押し切り、イランのサルベスタン鉱区に賭けた。政官界からの逆風をかわし見事採掘権の落札に成功するが、灼熱の大地からは一向に原油の噴き出す兆しはなかった……。シベリアと中東、二つの「不毛地帯」を彷徨する一人の日本人の戦いを、戦後史を背景に圧倒的な筆致で描ききった一大巨編、ここに完結。
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2025.02.23
角田さんの生き様は、ごく普通の弱い人間を現していてしみじみと大多数の人間と、究極のサバイバルを生き抜きつづけた主人公や社長との違いが味わい深い。
☆4.8
昨年から、今年かけて、オーディブルと紙の本で読んだ。若い頃に図書館で借りて読んでいるので、再読ではありますが。
シベリアと砂漠。極寒の地の不毛地帯と、酷暑の不毛地帯。
でも、彼の人生は不毛なだけではなかった。
ビルマの竪琴の水島を想起したり、しましたが人生最後で、戦友の遺骨を弔うという発起に心救われる思いがした。
1円五十銭の召集令状で、命を捨てていったものたちに報いようという気持ちが多分彼の中でも、それを追体験している私の中でも一条の光となった。
社長に殉じて自らも身を引く潔さは、明治天皇に殉死を選んだ乃木希典のようで、ここも一つ、心に残った。生涯でまだ何度か読み返したい作品であることは間違いない。素晴らしいものかたりをありがとう。
壱岐正と里井副社長のやりとりが読んでいて面白く、最終的には大門社長との軋轢を生む形となるのも凄く惹き込まれる要因であった。最後の大門社長と一緒に退陣するシーンは今までのストーリーや情景と合間って感情移入できて感動した。部下の海部や八束、石油の兵頭と優秀な人材が大きいとも思う
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