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悪名高き皇帝たち──ローマ人の物語[電子版]VII [電子書籍版]
塩野七生

2,090(税込)

商品情報

  • 著者:   塩野七生
  • シリーズ名:   ローマ人の物語[電子版]
  • 発売日:   2015年05月29日
  • 出版社:   新潮社
  • 商品番号:   4340008016221
  • 言語:   日本語
  • 対応端末:   電子書籍リーダー, Android, iPhone, iPad, デスクトップアプリ

商品説明

内容紹介

広大な帝国の安全保障、千万の人々を養う食糧の確保、そして金融危機や大災害への対処。アウグストゥスから帝国を引き継いだ四人の皇帝は、その責務を果たせたのか。「恐るべき」と形容された第二代皇帝ティベリウス、愚政の限りを尽くし惨殺されたカリグラ。悪妻に翻弄され続けたクラウディウス。「国家の敵」と断罪されたネロ。悪名高き皇帝たちの治世の実態とはいかなるものだったのかが明かされる。 ※当電子版は単行本第VII巻(新潮文庫第17、18 、19、20巻)と同じ内容です。


商品レビュー(19件)

総合評価
 4.33

楽天Koboのレビュー

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ブクログのレビュー(19件)

  • 評価3.003.00
    投稿日:2024年09月08日

    アウグストゥスのあと
    ティベリウス、カリグラ、クラウディウス、ネロまで。
    いわゆるユリウス・クラウディウス朝時代の皇帝について。
    アウグストゥスは血のつながったゲルマニクスに継がせたかったんだろうけど若くして亡くなってしまって、本来中継ぎみたいなポジだったティベリウスがそのまま治世を継続することに。The武人て感じの不器用な人。不器用だけど、帝政ローマの治世を間違いなく盤石にした。
    カリグラは小さい時から父ゲルマニクスについて前線基地にいて、兵士たちからすごく可愛がられてた。頑固一徹、緊縮財政を敷いたのティベリウスから、若くてたくさん楽しい施策をうってくれるカリグラに皇帝が変わって、最初こそ市民から熱い支持を受けたけど、実際放漫すぎる治世に帝国の財政がボロボロになっていって、暗殺されちゃうっていう。。。
    からの、不恰好な見た目で研究者として一生を終えるかと思われていたクラウディウスが皇帝に。書物で歴史を学んできたから意外と良い政治をしたけど、女性に舐められまくって、というか面倒くさがって女性の好き勝手を放置したことがあだに。
    代わってネロの治世、暴君って呼ばれた理由のポイントはローマで起こった火災を理由にしたキリスト教徒
    の粛清とか、辺境を守っていたベテランの粛清などかなあ。ギリシア文化に傾倒して自身歌を歌って竪琴弾いて競技会に出たり、ちょっとアホだけど、皇帝じゃなかったら単純でバカだけど憎めないおデブさんみたいになったのかもしれない。

    クラウディウス皇帝の妻、ネロの母の(小)アグリッピーナについて。
    確かに問題はあるかもしれないけど、父親だったらこうも疎まれなのでは。家父長制的伝統のローマならではだなあ。

  • 評価4.004.00
    投稿日:2022年11月13日

    専門家や歴史好きの一部からは批判されているが、私はこのシリーズが好き。単純に面白いから。正確な歴史を知るというより、ローマ人に想いを巡らせる上で、とても役に立つと思っている。
    「悪名高き皇帝たち」では、ローマ帝国第二代皇帝ティベリウスから第五代皇帝ネロまでの治世が描かれている。カエサルが道を開き、アウグストゥスが作り上げた帝政を、次代の皇帝たちがどのように治めていくのかがテーマになっている。
    ローマ帝国の面白いところは、皇帝があくまで市民の中の第一人者であるところ。強大な権力が付与されるが、それには元老院と市民の支持が必要なのである。冠を被ったステレオタイプの王様とは全くの別物だ。どちらかというと大統領に近い。そして大統領と同じく、高度な統治能力が求められるわけだが、皇帝になる誰もがこの能力を持ち合わせているわけでもない。というのも、カリグラ、クラウディウス、ネロの3名は実力というよりは血統と都合により祭り上げられて皇帝になっているからだ。なので能力を測られもせず国のトップに立っている。その割にクラウディウスは優秀だったのがローマにとっては幸いだったかもしれない。カリグラみたいな皇帝が三連続してたら流石に帝国も崩壊していたかも。。いや、流石にその前に手は打たれただろう。何故ならネロ帝のヤバさを痛いほど感じた軍団や元老院は彼の殺害を画策したのだから。この時代のローマ人には、悪い状況を修正する気概と能力があったのだ。そして修正力は血統主義から能力主義への移行に生かされたようだ。
    このシリーズの面白さは扱う時代に左右される。正直なところ、ハンニバル戦役を描く2や、カエサルを描く4、5の方が手に汗握って面白い。平和なローマとなると、どうしてもハラハラする展開が少なくなる。それでもそこそこ面白いヒューマンドラマが楽しめるので、これからもこのシリーズを読んでいきたいと思う。

  • 評価3.003.00
    投稿日:2022年04月20日

    1.ティベリウス  おっさん
    外観は共和政で内実は帝政を引き継ぐことに不明瞭さを感じる。誇り高き人で自分に厳しく周りにも冷徹。情で動かず着実に帝政の安全保障を進める。名門の出であることから、元老院との二人三脚を目指したが、阿呆に着いていけずむしろ帝政を盤石のものに進める。

    2.カリグラ  若者
    ティベリウスのように厳しく国益を追求すると民衆の不満を買うことが分かっていたため、民衆が喜ぶ政策を財政無視で行う。すぐさま膨大な国家黒字が赤字に。遠征に失敗し、手っ取り早い金策として元老院など富裕層から搾取するも、元老院はもちろん、民衆にも飽きられていた。統治4年目に殺害される。政治も人心も何もわかっていなかった皇帝ではなかろうか。

    3.クラウディウス  おっさん
    担がれた形で即位したが、歴史学者で知識のあるクラウディウスはストア派に影響を受け公益へ奉仕する。真面目人間。

    4.ネロ  若者
    皇帝としての正当性担保として血は有効であったが、それを知らないネロは自らその後ろ盾をなくし、大したことない実力で勝負を挑む。カリグラと同じように、自己管理能力が甘く、承認欲求タイプ。空回りし、皆に煙たがれ退位。同時に、帝政にアウグストゥスの血が絶えることとなった。


    勝者と敗者を決めるのはその人自体の資質の優劣ではなく、持っている資質をいかに活用するか。

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