1,870円(税込)
後周の世宗・明の永楽帝ら、虐殺を重ねた支配者たち。安禄山・馮道ら、権力に執着した裏切者たち。王安石・梁啓超ら、独り善がりな改革者たち。李卓吾・康有為ら、過激な教えを説いた思想家たち。12人の生涯をたどり、彼らが「悪の道」に堕ちた背景を解き明かす。現代中国の悪党も射程に入れた、圧巻の1400年史!
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隋唐から中華民国までの「中華帝国」史上、ほぼ同じ時代ごとに6組の「対」、12名の「悪党」というべき人物を取り上げ、その「悪党」ぶりを検討し、それぞれの人物像を描きなおすとともに、「中華帝国」を構成する時代相の見直しも試みる。具体的に取り上げられる「悪党」は、唐の太宗、安禄山、馮道、後周の世宗、王安石、朱子、永楽帝、万暦帝、王陽明、李卓吾、康有為、梁啓超である。
著者らしい格調高い文章で、一般にはあまり知られていないような人物を含め、それぞれの時代を代表する「悪党」から「中華帝国」の歴史の全体像が浮かび上がる好著である。「悪党」といいつつ、取り上げられるそれぞれの人物に対する著者の眼差しにはいずれも慈愛のようなものを感じた。
これまであまり知っていなかった馮道や李卓吾の記述が特に興味深かった。
第一章 「中華帝国」のあけぼの 大唐帝国
1 唐の太宗 名君はつくられる
2 安禄山 「逆臣」か「聖人」か
第二章 カオスの帝国 五代
3 馮道(ふうどう) 無節操の時代
4 後周の世宗 最後の仏敵
第三章 最強の最小帝国 宋
5 王安石 「拗ね者宰相」
6 朱子 封建主義を招いた「道学者先生」
朱子は東洋のアリストテレスのような人だったのかな。
それは言い過ぎか。朱子が体系化・理論化したのは儒教のついてだけみたいだし。
第四章 再生した帝国・変貌する帝国 明
7 永楽帝 甥殺しの簒奪者
8 万暦帝 亡国の暗君
第五章 挫折する近代 明
9 王陽明 「異端」者の風景
10 李卓吾 「儒教の反逆者」
第六章 蘇る近代の変革 清末民国
11 康有為 不易の思想家
12 梁啓超 「彷徨模索」した知識人
思い出しました。
大英帝国もそうでしたが、筆者は講談調で書いているように思いました。漢字の使い方も、表現も少し捻っているというか、独特です。好き嫌いもあると思います。
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