825円(税込)
脳研究のために、各分野の気鋭の学者が巨大施設ブレインテックに集められた。そこで脳科学者・孝岡護弘が遭遇した奇怪な現象の意味とは、そしてこのプロジェクトの真の目的とはーー。
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多分面白いんです(^_^;)頑張って下巻に突入します。
この作家さん、悪く言えばくどい!
前回読んだパラサイトイブもそうでしたが、凄く面白い話しなのに、細かく描き過ぎで読むのに忍耐力が要ります。例えば研究施設の建物の描写が必要以上に細かくてダレてしまったり、生化学の説明(主人公のセリフ)が論文を読んでいるように専門的過ぎて、ただただ長くて結局理解出来なかったりします。上巻では200ベージを越える中盤辺りで漸く本題に少し入る感じです。漸くストーリーが展開しだしたと思ったら、また主人公の学会発表(笑)が始まってしまいます。
このストーリーを知念実希人が描いたらベストセラーになっただろうなぁ、、と作者に大変失礼な事を言いながら、下巻に入ります。
面白いんです!この小説。でも読むのが、、、(^_^;)
過去に読んだけど内容を記憶していないモノを読んでみようシリーズ
脳生理学者である孝岡は、突然「ブレインテック」という研究所に引き抜かれる。
そこは、船笠村という辺鄙な土地に作られた、脳科学研究の最新鋭設備がそろった場所であった。
ある日、船笠村の“鏡子”という女性に触れられると、
彼は恐ろしい体験をするようになる。その内容は、UFOに連れて行かれて宇宙人に身体を検査されるという
にわかに信じられないようなものであった。
その事を同僚のメアリーに相談すると、メアリーはその理由を語りだす。。。
何というか、まずは上巻での専門用語の連発でちょっと参ってしまう。
解説によると、それでも“必要最低限”な“小説を楽しむ為の知識”らしい。
…そうなると、この小説は万人に勧める事が出来なくなるのではないだろうか。
また、下巻での宗教めいた内容。神とは何ぞやという問い掛けと回答。
その辺りも正直参る。言い回しもちょっとクドイ。
要するに
「臨死体験もUFOに連れ去られる体験も“神”という存在も、全て脳が作り出す電気信号なんだよ」
ってな事なのだが、なんだか盛り沢山過ぎてお腹一杯である。
また、ラスト近くに登場した、全員が目撃している神や奇蹟は結局誰がどのようにして作り出したのか
よくわからない。
恐らくは北川(所長)の脳と接続されたOMEGAというサイバースペース内の脳が作ったのだと思うが、
ではどうやって?というのが疑問。
周辺の人々全ての脳に干渉したって事なのだろうか?
では火事は?
そして更にその後で登場した加賀が、孝岡やメアリーの前で
「自分は神を創り出したのだから、何でも出来る」
的な発言をしているが、それもどのように行っているのだろうか。
やはり、孝岡やメアリーの脳に干渉しているのだろうか。
更に、チンパンジーのハナは結局誰を助けに行ったのか。どうやったのか。
外で起こっている大惨事を収めたという事だろうか?
だとすると、鏡子の「わたしは」みたいな発言は何か意味があるのだろうか。
根底に流れる「アイデンティティとは、まず己のリアルを知る事から。」というテーマは
わからんでもないが、風呂敷を広げまくった挙句に結論らしい結論が無いような印象を受けた。
…と、批判めいた事ばかりを並べ立てたが
上巻、下巻のクライマックスにおけるスピード感や期待感はすごいものがあったし、
読み終わると何だか達成感みたいなものを得られる。
まあ要するに面白い小説ではある。でも小難しい。
アブダクションと臨死体験の原因、ハナの脳の動きの測定方法などは、読み返してもやはり難しくてよくわからなかった。雰囲気だけつかんでおけばよいか。
アブダクションを科学的に説明したと思ったら、まさかの形態形成場仮説で、やはりSFだったかという。しかし、形態形成場仮説は、内容としてはオカルトとしか思えず、グリセリンの都市伝説も眉唾らしいのだが、シンクロ二シティという現象が想像できないかといえば、ありうるような気もしてしまうので、なんとも面白い仮説だと思う。
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