●ハウス準備
育苗をするためのハウス、ビニールの準備をします。
冬の間、雪の重さで曲がったハウスのパイプや、穴のあいたビニールを補修しながら行います。あきたこまちの、まだ小さな苗を守る家となるハウスなので、雨や風、保温など、考えながら作っています。
●芽だし
水に1週間つけこんだ種籾を一度乾かし、それを32度の
お湯につけ、発芽を促します。発芽したら新しい水に入れて、酸欠にならないように、1〜2日に1度、新しい水を交換します。
●田植え時に、稲と稲の間隔を広くする栽培方法です。
●通常植える間隔より1.5倍と広く植え付けることで、風通しや日当たりを良くし病気の発生を少なくします。
●こうして稲本来の生命力で健康に育てることで、収量は減らさずに、農薬、化学肥料の使用を一般の半分以下に抑えています。
●行政・JAが提唱する速効化学肥料を中心とした「V字農法」に対する農法で、田植え直後から稲の生育を急がせず、肥効の遅い有機肥料などでゆっくりと生長させる栽培方法です。
●この栽培方法で、稲は生長中期に最も旺盛になり、出穂前に過肥にさせずに充実した穂を確保できます。
●種まき
芽出しした種を準備していた育苗土の入った箱にまいて、ハウスに並べます。並べた後は寒さから守るため、シルバーシートで保温します。
●育苗
いよいよ育苗の開始です。昔から、「苗半作」といいい、苗作りの良し悪しで、その年の稲作の半分が決まるといわれるほど大事な作業です。温度管理、水管理、天気、病害虫、湿度、風、全てに気を配ります。
●育苗
ハウスの中では苗もだいぶ成長し、田んぼにいく準備を始めます。
●田おこし
田んぼの土を掘り起こし、肥料を混ぜて土に酸素をたっぷり吸わせます。
●しろかき
田んぼに水を張り、土の表面を平らにして、田植えをしやすく・雑草を少なくするのが目的です。
代掻きには次のような目的・効果があります。
1.田んぼの水漏れを防ぐ。
2.土の表面を均して、均平にし、苗がむらなく生育するようにする。
3.苗を植えやすくし、苗の活着と発育を良くする。
4.元肥をむらなく混ぜ込む。
5.藁や雑草を埋め込む。
6.雑草の種を深く埋め込むことにより、雑草の発芽を抑える。
7.有害ガスを抜き、有機物の腐熟を促進する。
●田植え
田植え機で苗を植えます。
田植え機は小型なものから大型もものまでいろいろあります。
我が家の田植え機は苗を10列もいっぺんにうれることができる田植え機となっております。
我が家の田植え期間は20日ぐらいかかります。
●水管理
田んぼに植えられた苗は1週間ほどで土の中に根をはり、日がたつにつれて葉の数も増え、くきや葉がぐんぐん成長をはじめるため、水管理が大事な仕事になります。
稲の成長に合わせ、水を減らしたり、増やしたりと全ての田んぼを毎日回り管理します。
●除草
まだ、小さい稲は雑草に負けてしまうため、田植え後2週間くらいしたら、除草剤をまきます。
●草取り・草刈り
稲が元気に育つ一方、雑草も大きくなってきます。雑草に土の栄養をとられないように、また、病害虫がつかないように、草取り、草刈りをします。
●みぞきり
水の排水をしやすくするため、田んぼの稲と稲の間にみぞを入れます。
●中干し
過度な分けつをおさえ、太い茎に育てるため、一度田んぼの水を抜きます。
●追肥
●稲が花を咲かせる2週間前に「天日塩」を田んぼに流し込みます。
●適量の「天日塩」は、稲の生育を助け、病気にも強くなり、「天日塩」に含まれるミネラルをたっぷり吸収した塩米になります。
●この「天日塩」は、世界遺産に登録されている「西オーストラリアのシャークベイ塩田」のものを使用しています。
●中干し
稲の根のはりをよくし、分げつのしすぎをふせぐために、田んぼの水を抜いて、土を乾かします。
●出穂(しゅっすい)
稲の花が咲き、穂が出てきます。
●草刈り
カメムシやイナゴがつきにくくするため、畦畔の草刈りを徹底します。
●草取り
取りきれなかったヒエを全て手作業で田んぼの中に入ってとります。
●稲刈り
稲が黄金色になり、いよいよ稲刈りが始まります。
コンバインがここぞとばかりに、はりきります。
●収穫、稲乾燥、籾すり選別
刈り取られた籾はすぐに乾燥します。乾燥仕上がった籾は、籾すり機で殻をとり、玄米となり、そこからまた選別機で選別されます。
●明きょ
稲刈り後の田んぼは明きょを掘り、来年のため、排水を促します。
●米の検査
米の検査を受け、等級が決まります。