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更新日:2025年03月26日
アリストテレスの物理学から量子もつれまで、何千年もの間、科学者たちが頭を悩ませてきた“シンクロニシティ(意味のある偶然)”を数々の科学者・哲学者と共に振り返る、画期的な科学の歴史書。
自然界のつながりを描く/天空へ挑むー古代の人々が描いた天界像/木星からの光が遅れる/輝きの源を辿るーニュートンとマクスウェルによる補完/障壁と抜け道ー相対性理論と量子力学による革命/不確定という世界ー現実主義からの脱却/対称性の力ー因果律を超えて/シンクロニシティへの道ーユングとパウリの対話/ふぞろいの姿ー異を映す鏡のなかへ/現実へ挑むー量子もつれと格闘し、量子跳躍をてなずけ、ワームホールに未来を見る/宇宙のもつれを繙く
ハルパーン,ポール(Halpern,Paul)
アメリカ合衆国・ペンシルベニア州フィラデルフィアにある科学大学で物理学教授を務める
権田敦司(ゴンダアツシ)
業界新聞記者、消防士を経て翻訳家に。埼玉県出身。救急救命士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
この本では、20世紀に発見された「ベルの定理」から「量子のもつれ」以降の21世紀に入ってからの発展が記述されている。同時性、因果律とは?前世紀に提唱されたユングによる「シンクロニシティ」にも当然言及されており、今や懐かしいユングと偉大な物理学者パウリとの書簡による討論にも触れている。同時性、非因果性の意味することを読者には分かるだろうか?扱っている領域がそう広くはないので、読みやすいだろう。しかし、何も解決していないことも知るべきだろうし、量子力学の解釈も多様である。生命の存在の理解には程遠いことをしるだろう。
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暇つぶしに最適
量子の世界の本を読みあさっています
なかなか面白かったです
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本書のタイトルが「シンクロニシティ」であり、この言葉が表す「意味ある偶然」の起こる仕組みが、本書に科学的に明かされているということを期待して本書を手に取った。
しかも、第7章は「シンクロニシティへの道」~ユングとパウリの対話~となっている。パウリという人物がどんな人物であるかは、正直本書を読むまで知らなかったが、量子力学の大家であり、その人物とユングとの対話が記されているとなれば、めちゃめちゃ興味をそそる本となるではないか。
しかも本書の推薦寄稿として、福岡伸一氏(生物学者)の「量子論の発展に寄せて」という稿が冒頭に掲載されている。
生物学者が量子論への推薦の辞?と一瞬思うものの、文章が明快で美しく、難しい内容を素人にも理解しやすく説明してくださる福岡氏のこの推薦にも、引き付けられた。
その原稿の冒頭に、2022年のノーベル物理学賞(量子もつれの実験、ベル不等式の破れの確立、量子情報科学の先駆的研究に対するノーベル賞授与)発表のシーンが描かれる。福岡氏でさえ、「(研究の領域が全然異なる)量子論はお手上げだ」と宣言されつつも、本書のガイドブックの位置づけで書いてくださったことがわかる。
福岡氏のガイドをベースに、本書本体をイチから読み進めていった。天文学の発展から、ニュートン力学の誕生、アインシュタインの相対性理論、宇宙物理学、量子力学等、これまでの科学の変遷の歴史を、本書の著者はまた、専門外の一般の読者に、出来るだけ理解できるようにとあの手この手で、わかりやすく解説してくれている(と思う)。
それでもごく一般の文系素人には、知らない単語を放置しながらもブルーバックスを読み進めているような感覚で、なんとなく理解を進め興味の満足を得ようと努力してきた。
ハッキリ言って、「もつれ」とか「スピン」とかの話は、本書で初めて知った内容だ。
アインシュタインが量子力学の世界を受け入れられなかったという話が出てくるが、あの大天才の理解を超える領域で、この世の真実を解明しようとする天才たちがいることを知り、「もつれ」とか「スピン」に関する理論の大御所であるパウリもその一人で、この新しく自分の脳内にはいってきた「もつれ」や「スピン」の概念をある程度理解しつつ、それとユングの深層心理の関係性をある程度感覚的にもつかんで、そうして「意味のある偶然(=シンクロニシティ)」の現象と遭遇するメカニズムの一端でも分かりたいと思ったのが、自身の興味の部分であった。
第6章の「対称性の力」(因果律を超えて)で、もつれやスピンの話が登場するが、この因果律を超えるメカニズム、相対性理論の因果律の世界とは別の世界の説明はとても興味深く、ミクロの世界では「そんなことがあるんだ~」「きっと偶然が起こるのは偶然でなくて、必然なのかもしれないな~」などと想像が膨らんできた。
しかしながら、第7章のパウリとユングの対話の部分は、「肩透かし」以外の言葉が見当たらない。いや、自分が理解できなかっただけなのかもしれない。
パウリとユングといういわば両極の天才が通じ合う、何物かがきっと存在し、そのメカニズムのようなものもあるんじゃないかと思うが、ここにそれが解明されているとは思えない。従って、自分としては、欲求不満状態で、本書の最後のページをめくり終えた感じである。
現実の世界で、予期せぬ偶然に遭遇することはよくある。それには意味があるんじゃないかと考える。正夢というのもよくある話だ。しかもユングは、夢から心理療法を施していく理論の大家だ。
意識、あるいは深層心理の世界には光速を超える何らかの情報伝達のしくみがあるのか?精神の世界では、スピンに似たような法則が成り立つのか?そんなことを期待していたのだが・・・・。
でも、それを期待しなければ、本書は科学の古代から現代までの歴史を知るガイドブックとして、とても面白い本であるかと思う。
とりあえず量子力学的スピンについてはなんとなくイメージできるようになる。興味の持てない科学者のエピソードはほぼ飛ばしてもあまり影響ない。正直、シンクロニシティって、タイトルにするべきものだった?と疑問。
科学史に多くの説明がさかれている。その観点では類稀な縦と横のつながりが理解できる。哲学、天文学、物理、化学等の連関性が面白いこの部分では大著、シンクロニシティについては続編を待ちたい。
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