671円(税込)
ギリシャに生れた盲目の吟遊詩人ホメロスの世界が、阿刀田魔術で生き生きと目前に広がります。イリアス、オデュッセウス、ポセイドン、トロイア戦争──著者の名解説を聞きながらのギリシャ周遊パック旅行のような、至れり尽せりの入門書。今までは読みたくても手が出なかった西洋文学古典中の古典のエキスが、苦もなく手に入る大好評シリーズ第6弾。※文庫版に掲載の挿画は、電子版には収録しておりません。
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阿刀田高著『ホメロスを楽しむために
(新潮文庫)』(新潮社)
2000.11発行
2024.9.20読了
ホメロスは古代ギリシアの吟遊詩人で、「イリアス」「オデュッセウス」の生みの親と言われている。
本書は、「イリアス」「オデュッセウス」のやさしい古典読本であり、紀行文でもある。まるでギリシアの各地を名ガイドと共に周遊しているような読みやすさで、ホメロス入門にぴったりである。
「イリアス」はギリシア神話の中でも特に人気のあるトロイア戦争の一部を切り取ったもので、ギリシア軍とトロイア軍の戦いを描いた英雄叙事詩である。トロイア戦争は、トロイアの王子パレスがスパルタ王メネラオスの妃である絶世の美女ヘレネを奪ったことで始まった。怒りが収まらないメネラオスは兄アガメムノンを大将にギリシア軍と組み、トロイアへの攻撃を始めたのだ。トロイア戦争と聞くと、トロイの木馬を想像してしまうが、この物語にはトロイの木馬は登場せず、英雄アキレウスを中心としたトロイア戦争終盤に起こった出来事を描いている。
「オデュッセウス」はトロイア戦争の後日談であり帰国物語である。トロイア戦争の智将として活躍したオデュッセウスは、トロイア戦争終結後も故郷イタキ国に帰還できずにいた。というのも、帰還途中に単眼の巨人キュクロプスの眼を潰してしまい、その父である海神ポセイドンの怒りを買ってしまったからである。この物語はオデュッセウスがイタキ国に帰還して妻ペネロペイアに再会するまでの冒険談だ。
「イリアス」も「オデュッセウス」も岩波文庫から日本語訳が出ており全文読むことができるが、決して読みやすいものではないらしい。
いきなり日本語訳にチャレンジすることに抵抗がある方は、ぜひ阿刀田高の古典読本シリーズをおすすめしたい。
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002939360
(「BOOK」データベースより)
ギリシャに生れた盲目の吟遊詩人ホメロスの世界が、阿刀田魔術で生き生きと目前に広がります。イリアス、オデュッセウス、ポセイドン、トロイア戦争―著者の名解説を聞きながらのギリシャ周遊パック旅行のような、至れり尽せりの入門書。今までは読みたくても手が出せなかった西洋文学古典中の古典のエキスが、苦もなく手に入る大好評シリーズ第6弾。楽しいイラストも増量しました。
何となく西洋の古典に憧れを抱きつつ、チャレンジすることもなかった「イリアス」「オデュッセイア」。
ギリシャ神話にも何となく憧れを抱きつつ、こちらもいくつかの神々の名前を知っているぐらい。
こんな状態で原典にあたったら、絶対当たって砕けて終わるところを、阿刀田さんの語りにかかると、旅行ガイドに連れて行かれるような心持ちで、誘導されて行ってある程度の中身が身に付いている。
原典が生野菜そのままで、皮も食べたら一番健康にはいいんだけど、味も苦いし、固いし、食べたくない…としたら、この本はスープとか、煮物とかみたいに、美味しい美しい部分だけを他の具材(ギリシャを訪問した時の旅行記など)と一緒に調理してくれる感じ。
面白かったです。
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