1,408円(税込)
孫文、黄興、康有為、宮崎滔天、頭山満……。孤独と忍従、貧困と混乱に堪え、離合集散をくり返しながら革命を志した日中の志士の姿は、『水滸伝』か『三国志』さながらであった。国家の思惑を超え、友情と信義、侠気で結ばれた志士の群像を鮮やかに描き出す。新証言と発掘資料で書き換えられる、驚きの日中近代史。
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在日中国人による辛亥革命に至る中国革命史。孫文や宮崎滔天をはじめとする日中革命家のつながりにも焦点が当てられている。緻密な調査に基づいて書かれており説得力があり、また、たいへん読みやすい。
「(辮髪の強制について)頭髪のために古今幾十百万の漢人がその生命を失った。じつに世界稀観の奇怪な現象といわねばならない(桑原さい蔵)」p70
「偉大な天才が光り輝くためには、輝きの強さと同じだけの暗い影がある。裏方に徹する者が支え、愚直で地味な働きをしてこそ、天才は目標に向かって専念でき、開花して大きな成果を得ることができるのである」p142
「(義和団賠償金(北京議定書)について)清国を生かさず殺さず、半永久的に清国から甘い汁を搾り取るために、独立国家として存続させておかねばならない」p261
若き日の孫文がロンドン留学時代に南方熊楠との出会い。日本に関心を持って日本に留学。宮崎滔天に限らず、犬養毅、頭山満、内田良平、福本日南、末永節らが果たした役割の大きさが今更ながら驚きです。1900年7月19日の佐渡丸での軍事会議の大激論の記録などはドラマティックです。光緒帝と西太后の対立。袁世凱の台頭など、清末期の宮廷内部での対立は「蒼穹の昴」のドラマで見たとおり、その頃の若き日の孫文と重ねて読みました。そして中国の西郷隆盛・黄興という人物の日本留学での逸話(孫文との薩長同盟)も印象に残ります。彼らが日本の維新の青年たちをモデルとしていたことは心に染みいるほどです。
明治の30年以降暫くの間、「日本は無血革命ともいえる明治維新を実現させた。その秘訣は何なのか。日本の現状はどうなっているのか。日本をぜひこの目で見てみたい。」といったある種憧れの地として、孫文を筆頭に多くの中国人が日本にやって来て、人的交流が盛んなときがあったのだ。 日本人の中にも、彼らの清朝を倒すための革命に賛同し、資金を惜しみなく提供した人もいたのだ。だが、日本政府は清朝からの要請に応えることにより、孫文に日本からの退去を命じたのだ。そのときの、孫文の気持ちはどのようなものであったのだろう。
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