638円(税込)
自分はいったい誰の末裔なのか? ヒデミネ流、ルーツ探しの旅が始まる。役所で戸籍にあたり、家紋を調べ、祖先の土地を訪れ、専門家や親戚縁者の話に耳を傾ける。自分似の遠戚と出会ったり、源氏や平氏、さらには天皇家とつながったり……。日本中を東奔西走、「歴史とは?」「過去とは?」「自分って何者?」と問い続ける、じわり感動のノンフィクション。小林秀雄賞受賞。
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著者がほんの気まぐれのつもりで、ご先祖調査を始め、最終的に清和源氏に辿り着くというストーリー。
そもそも日本人は、系図を辿っていくと、先祖のどこかで源氏または平氏と繋がっているというから驚き。
自分の父と母にはそれぞれに父と母がいて、更にその上にも父と母がいて、と考えていくと、ねずみ算式にご先祖様の数は増えていき、10代前で1024人、30代前には10億7374万1824人になるというから、壮大なロマンとドラマの積み重ねの上に自分の誕生があると言える。
1人で生まれて、1人で生きているような気になってしまうが、膨大な数のご先祖様に支えられて、自分は生かされていることに感謝しかない。
「先祖孝行は、授かった命を大切にすること」
という著者の言葉が心に残った。
軽いタッチで描いてあるけど
自分の祖先をたどるって本当に壮大な計画だと思う。
高橋さんと鈴木さん話は
面白いと思う
『ご先祖様はどちら様』との書名が示すように、著者のご先祖様をさぐる旅の顛末が書かれている。
語り口がゆるいので、読みやすく面白い。
旅の目的のご先祖様探しは、あっちこっちに出かけて行っても調査範囲の裾野が広がるばかりで、何一つ解決しないのだが、そんな著者を手助けする人々とのやり取りが興味深い。
行った先々で、おらがご先祖様の自慢合戦のようなことが起きる。そして著者に協力的な人が多く、「なにくだらないことやってんだ」という態度の方がいない。誰もがご先祖さま探しに興味があるんだな〜、と実感する。それが自分のルーツ探しと重なるからか。
著者の迷走は果てしなく、当初はおじいさんが教育者だったところから始まるのに、戦国武将につながって平家の家系にたどりついたと思ったら、源氏の家系にもたどりつき、果ては天皇家にまでつながる。良く調べたのか?と批判する気も失せるほど、家系図というのはいいかげん。
家系図の専門家らしき人の、ちゃんとした家系図ほど怪しい、という言葉がとても印象的。誰か有名人に繋げようと思えば、そんな苦も無くできるようだ。
そういえば有名人に家系図をつなげる仕事を、かつて寺が収入源としてやっていた(幕末から明治にかけて)、といようなことを本で読んだ覚えがある。
旅の最後は清和天皇陵。言わずと知れた清和源氏の祖だが、そこが地元の人も行かないような目立たないところ。20数年のキャリアのタクシー運転手が「清和天皇陵に行く人を乗せたのはあなたで二人目」との発言が、ご先祖が誰かを証明することのはかなさを象徴しているようだった。
結論。ご先祖様は自己申告でお願いします。
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