616円(税込)
秋山小兵衛の若き日の愛弟子が斬り殺された事件と、江戸市中の三か所で女が殺され、陰所と左の乳房が抉られていた事件。二つの事件の接点に浮かび上がった異常な殺人鬼の正体を、復讐の念に燃えた小兵衛が追う「白い鬼」。試合に負けたらその相手の嫁になるという佐々木三冬の話にうろたえる大治郎を描く「三冬の縁談」。もう一人の女剣士「手裏剣お秀」の登場など、シリーズ第5作。
昔からドラマが好きで、最近は本も読むようになりました。
少しずつですが、最後まで続けていこうと思います。
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第一話「白い鬼」では総髪をきれいに梳きあげ、透きとおるような色白の顔に細く濃い眉。隆い鼻すじ、切長の両眼の殺人鬼が登場する。第三話「手裏剣お秀」は三冬に負けず劣らずのあんな武芸者お秀が登場し、かっこいい。第四話「暗殺」は大身旗本が保身のために暗殺までしてしまう人間の愚かさが描かれている一方で第七話「たのまれ男」では柳川藩の下目付役が腹を切ることも覚悟で役目を全うする。様々な武士像を見せてもらった。
秋山小兵衛の弟子で高崎藩士の竜野庄蔵が討たれた。犯人は、藩内で陰惨な事件を起こしていた「白い鬼」
佐々木三冬の住む寮に賊が侵入する。三冬がその日見かけた男女が事件のきっかけだった「西村屋お小夜」
鰻売りの又六の情報を元に、小兵衛が無頼旗本や浪人たちを打ち倒す「手裏剣お秀」
秋山大次郎が夜更けに出会った人斬り事件。犯人を差配していたのは大身旗本で槍の名手だった「暗殺」
農具小屋で一人、雨宿りをすることになった小兵衛。そこに飛び込んで来たのは、かつての剣術試合の相手だった「雨避け小兵衛」
女武芸者の佐々木三冬は老中•田沼意次の娘。父には、自分より強い相手以外とは結婚しないと申し入れてあるが「三冬の縁談」
大次郎は大川に投げ込まれそうになっていた旧知の小針又三郎を助ける。小針はある女に依頼された品を弟に届けようとしていた「たのまれ男」
油ののった第五巻。秋山小兵衛•大次郎親子とその取り巻きの人物造形が確定し、生き生きと動き回る姿が小気味よい。
ただ、長編連作に有りがちな同趣向の展開も増えてきた。ちょっとだけ気になったのは、"隠れた場所に入り込んで事件を覗き見する"というパターンがこれで3回目。それでも、登場人物たちは、覗き見した自分が嫌になったりはしない。覗き見することが趣味じゃないので、その気持ちがよくわからん。知らんけど。
事情があって図書館へも書店へも行けず、自宅にあった池上正太郎の剣客商売五白い鬼を再読した。
以前から何度か通読したり、抜粋して読んだりしていたが、最初から最後までそして常盤新平の解説までじっくり読んだのは初めてだった。
秋山小兵衛と大治郎、おはるの風変わりだけど愛情溢れる親子関係、大治郎と三冬のもどかしい恋愛事情に心温まる。事件を御用聞きの弥七と傘屋徳次郎の助けを借りて手際よく解決するくだりに感心する。小兵衛が贔屓にしている料理屋の食事、おはるが作る朝餉、夕餉どれを取っても食べてみたくなる。
何処を読んでも作者の粋で陽気でユーモア溢れるタッチには、感動する。次の六新妻を探しだした。
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