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『白い巨塔』『大地の子』『沈まぬ太陽』……。人気作品を読み解きながら、また三島由紀夫、井上陽水、谷崎潤一郎、松本清張、カント、鶴見俊輔、さらに半沢直樹とも比較しつつ、誰も気がつかなかった、〈男〉たちの秘密を明かす。戦後日本が解決出来ず、今に続く様々な難問(ねじれ)を解く鍵が、「山崎文学」の中にあった!
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山崎豊子のみが同時代の国民的大衆作家と比較して「男らしい」男(著者はあえてここのような表現を使っている)を唯一描けたという主張をしており、敗戦をどのように引き受けたか?またはそれに準じるものを引き受ける者を日本人は「男らしい」・「ほんものの」男として捉えてきたのではないかという。
山崎豊子の小説が描くテーマの変遷(大阪の舟場を舞台にした初期作品からアフリカに左遷される男の生き様等)に基づくキャラクター造形が変化していくこと、同時代の国民的大衆作家である松本清張作品(砂の器など)との比較、それらに付随する様々な同時代の国民意識を捉えようとする分析が面白い。
改めて感じる国民的大衆作家と呼ばれるにふさわしい、膨大な取材に基づく数々の長編作品群とそれらがほとんど映像化され、さらにヒットしているという事実。
にもかかわらず、しっかりとした評論がなされてこなかったことを村上春樹と対比して語っている。
全体的に次の論に興味を持続させていく話の展開も良い。
20190720 中央図書館
文学批評の対象とはなりづらい山崎豊子について、その「男」の造型の成り立ちについて、山崎が自身で経験した歴史の文脈に照らして考察したエッセー、かな? 大澤は多作で忙しいはず。このようなテーマで一冊書くからには、山崎豊子の作品群が純粋に面白かったのだろう。
男を男たらしめるためには、戦後の日本人の精神を語る上で避けては通れない敗戦という事実を引き受ける器が必要であったのだ。
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