暴力団排除条例は、新たな恐怖の始まりだった。殺傷される市民、襲撃される企業、私刑される警察官……条例施行後に頻発する兇悪事件。なぜ一般人が狙われるのか? 福岡で兇行が連続するワケは? 警察はなぜ無力なのか? 新しいシノギや殺しの手口とは? 組長や現役幹部がその裏事情を激白! 有名芸能人との癒着、半グレ集団の肥大化、出合った時の対処法など、誰もが知らないではすまされない「現代極道の最新知識」。
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「暴力団対策法、暴力団排除条例の矛盾」
・暴排条例施工で警察天下り増加
・民間人が表に立たされる暴排条例
・「そもそも」暴力団を認定している日本
欧米はマフィアが存在するが、存在自体認められていない
暴力団と独自の付き合いを持ちつつ犯罪を特定してきた警察
ヤクザはこれから更に半グレ化、外国のマフィアの様にならざるをえないのでは…
暴力団の基礎情報を伝える主旨だった前作とは方向性が異なる続編。福岡を中心に実際に発生した事件も取り上げ、おもに暴排条例施行の影響で暴力団を取り巻く状況に大きな変化があったことを示す時事的な側面が強い。なかでも全体を通して大きく強調している点は二つ。
ひとつは暴力団の窮状と、それによる現象としての事件。2011年の暴排条例施行を受けて八方塞がりになり、急激に行き詰まった暴力団が一部で一般人を殺害するなど先鋭化する状況を指摘する。次に恐喝ではなく窃盗のような、本来暴力団がすべきではない窃盗などの犯罪に手を染めるケースが増えていること。そして続出する構成員の離脱。これを裏付けるように、刊行の2012年からレビュー時点最新の報告である2019年では構成員は約1/3までに激減していた。
もうひとつは暴力団への警察の対応に関する考察。筆者によれば警察は暴力団の絶滅ではなく、本来は共存を望んできた。しかし、暴排条例は暴力団に警察の意図を超えた大きなダメージを与え、そのため派生して起こっている凶悪事件を抑えらず一般人を危険に晒したとする見解が提示される。全体に警察組織の暴力団への甘さを糾弾している点が本書の特色で、前作では抑え気味だった著者の主張が明確になっている。余談だが、警察への批判という意味では『桶川ストーカー殺人事件』が組織に与えた影響の大きさについても触れられている。
法律に対する根本的な勉強不足が甚だしい。一度体系的に法学を学ばれてはどうかと思うくらい、思い込みや勘違いに基づいた説明が随所に見られ、一部ではそれを根拠に、警察は暴力団がなくなると困るなどと陰謀論のようなことを言うのはいかがなものかと。
前作が好評だったせいか、筆に勢いがありすぎてレベルが週刊誌と新聞の間くらい。
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