660円(税込)
「反省しない」のではなく「反省できない」。それが凶悪犯罪者たちが収容される刑務所の実情だ。しかし、誰もが「更生不可能」と判断する彼らが、新たな気づきを得た時こそ、更生への意志は圧倒的に強くなる。その「気づき」を得るために有効なのは、犯罪者に「反省を求めない」「加害者視点の」教育である。数多くの累犯受刑者を「本当の反省」に導いた著者だから書けた、超実践的更生メソッド。
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著者の前著にあたる『反省させると犯罪者になります』を面白く読み、続いてこちらに当たった。過ちをおかした人間に対し、ある種の「反省」が抑圧として働いてしまう、まずは負の感情を吐き出させることが必要、といった主張の根本は前著と同じ。犯罪者支援の観点と、教育の観点の両面ある前著に対し、本書の焦点は犯罪者支援のみに絞られている。受刑者の実情や詳細な実例を加えたうえで、刑務所への提言を添える。
受刑者の更生支援に携わる著者の情報からは、刑務所内で本音を話すことができない受刑者たちは反省できないと知らされる。なかでも第二章すべてを割いて紹介される、獄中の作家、美達大和氏の生涯とその思想は象徴的である。終章で著者が示す提言については共感できるのだが、理想的すぎるがゆえに、現実には前時代的ともいわれる日本の刑務所が取り入れるには容易に困難が想像できる。
美達大和氏をはじめ受刑者たちの実例を知るにつけて、一般に善きものとされる「正義」についても、一個人があまり深く内面化してしまうことは、人生を阻害する足枷として働いてしまうと感じた。人間は弱く不完全で、助け合うことこそを本質とわきまえることこそが健全な思考なのだろう。自己責任を強く求め、「逃げ道」を奪いがちな風潮は人間の本質と乖離しており、結果的に社会全体にとってもマイナスではないかとも思わされた。
タイトルについては、短期の受刑者が一日でも早く刑期を終えることを目的化してしまうため、それに比べて長期受刑者(凶悪犯罪者)のほうが自分の内面を見つめ直す心境に至りやすいという事情を意味している。
本書で紹介されていた『獄窓記』も、興味深く読めた。
同氏の「反省させると犯罪者になります」を読み、納得できるところが多かったので本書も購入した。
これも良かった。
奈良少年刑務所、竹下先生の後輩だった。
凶悪犯罪者こそ更生します。岡本茂樹先生の著書。凶悪犯罪者、受刑者に上から目線でお説教して自己反省ばかりを強要しても何の解決にもならない。凶悪犯罪者、受刑者がなぜそのような犯罪を犯したのか、凶悪犯罪者、受刑者の気持ちに寄り添い、共感しなければ、真の更生はないことがわかりました。子供の教育、子育てにも応用できるお話であると思います。
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