大化改新後の激動する時代、万葉随一の才媛で“紫草のにほへる妹”とうたわれた額田女王をめぐる大ロマン。朝鮮半島への出兵、蝦夷征伐、壬申の乱……と古代国家形成のエネルギーがくろぐろと渦巻く中で、天智・天武両天皇から愛され、恋と動乱の渦中に生きた美しき宮廷歌人の劇的で華やかな生涯を、著者独自の史眼で綴り、古代人の心を探った詩情ゆたかな歴史小説。
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飛鳥時代の万葉歌人、2人の天皇から愛された上になんか挑戦的な歌を詠んだすごい美人、というイメージの額田王。でもこの小説では、それだけではない額田王の姿を描いている。
2人の男性に翻弄されたり、翻弄したりする恋多き女というイメージ、あるいは、高貴な人に求められたら拒むことのできない身分制度の中の女性の悲哀、というのでもない。もちろん、拒むことができず、奪われ、譲られ、扱われ方に自己を通すことができない悲しみはあるけれど、巫女として絶対に譲れないところを通し続ける凛とした強さが美しかった。
王朝ロマン文学らしく美しい文体でするする読ませてとても楽しかった。
大海人皇子押しの自分にとって、額田女王を横取り?した中大兄皇子は強欲そのものに写ってしまいますね
他にも嫌いな理由はありますけど…
ただ、この作品での三角関係は、何故か三人ともいじらしく感じられていいかな
1964年刊行.もう50年以上前の小説.
飛鳥,奈良の時代を舞台にした小説は珍しいのではないか.
万葉集にある額田女王の歌を里程標に,史実と作家の創作が交錯して物語はすすみ,壬申の乱で終わる.
SDGs の今の時代になって読むと,素直な評価は難しい.万葉の時代が身近に感じられるというのは素晴らしい.しかしこれが完全に男性の視点から描かれているという批判もまた十分説得力がある.
なんだか娯楽として楽しめないのだ,こういうのは.もう.
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