人間社会を善悪で二分したがる知識人、右も左も議論の底が抜け落ちた言論空間、異論を排除するだけの飽くなき他者否定、情報化社会への適応を叫ぶ教育論議ーーいったいなぜ、日本人はこれほど余裕を失ってしまったのか。くり返されるバッシングに浮かびあがる社会の構造変化をとらえ、異様なまでに「マジメ」な人たちであふれた「美しい国」の病根をえぐりだす。
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やっとまともな話を書く人が現れた、というのが率直な感想。
囃し立てるのでもなく、騒ぎ立てるのでもなく、罵倒する訳でもなく、お説教をする訳でもなく、知識を見せびらかす訳でもない。
ただ静かに現状を診察し、共に癒す方法を考えましょうと言う常識人。
主張は理解できるが、「自分だけが世の中を理解しているんだ、ほかの連中はみんなバカ。」って感じの語り口は好きになれませんでした。
何か事が起こると瞬時に燃え上がる今の世相について、明治から戦前を軸に論じた本書。
社会から余裕が失われて、人々があまりにも「マジメ」になってしまった。その余裕のない社会状況が、テロが頻発した戦前の状況を連想させる、という点には同意できる。
最終的に本書に社会への処方箋が書かれて居るわけではないが、考察する一指標にはなると思う。
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