ろうたけた美貌とたぐいまれな才を宿し、大正歌壇に彗星の如く登場し、束の間の輝きを放って突如消息を断った幻の歌人御室みやじ。河内長野の大地主の総領娘として、苛酷な因襲に抗いながら、国文学者荻原秀玲との宿命の恋に全てを賭け、略伝に夭逝と記されたように、自らの生をまで世間から葬り去った、激しい情熱と苦悶に貫かれたその半生を重厚な筆致でたどった長編小説。
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明治大正に生きた閨秀歌人御室みやじの数奇な運命を描いた一作。
短歌のことは分からずともその展開にトリコにさせるのはさすが山崎豊子といったところ。
河内長野の因習に囚われ、自由に生きることが出来なかったみやじの苦悩を描く。
昔の慣習に囚われすぎた昔の人々は今となっては納得できないものの、当時としてはシリアスだった面も伺える。
因習にがんじからめのとある名家の人間模様、ヒロインの生涯を侍女の回想で綴った作品。
なんで祖父は正妻の子である息子=後継者一家と妾の娘たちを同居させたのだろう。そこから全部こじれている気がする。
名家の総領娘として大切に育てられたのは結構だが、その特権的地位もライフスタイルもすべて家族制度によって与えられたもので、それ(婿養子を取る)を拒否して和歌の道を取るならば家出、駆け落ちしかないと思う。婿養子さんとギスギスするのはあんたが悪い。
山崎豊子さん作、女主人公の作品の中では今のところこちらがベストとなりました。
歌人御室みやじこと葛木郁子の人生を一時彼女と共に暮らした女学生が訪ね聞き歩く形で綴られる物語。
山崎豊子さん作品としては個人的に新鮮さを感じ楽しんで読めた。
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