故郷を離れている間に友人と結婚した恋人に、美しい湖のほとりで再会したラインハルトは、過ぎ去った青春が戻らないことを知って去ってゆく。ーー若き日の恋人に寄せるはかない老人の思いを綴る『みずうみ』。併録の『ヴェローニカ』は、死の予感のはしる美しい人妻の痛ましい恋を、『大学時代』は、貧しい美貌の少女の可憐な反逆を描く。いずれも詩情あふれる美しい恋物語である。
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古い文学なのですが、一周回って 今時にはまりそうなシチュエーションな気もします。
情景描写が頭に浮かぶような文章の作品でした。
「みずうみ」も良いけれど、「大学時代」がわりと好きです。3作ともわりと、どろどろとした恋愛のお話。ひと昔前まではこういう経験がわりと多くて、題材にもよくなっているし、だからこそ なるほどなあ と共感するのだと思います。今となっては古臭い苦さ、けれども羨ましい感覚。恐ろしいほどあっさりと人は他人を好きになって、何度だって玉砕してしまうのに、それでも繰り返して誰かを愛していく。人間らしさ。
(1998.04.05読了)(1998.04.02購入)
内容紹介 amazon
月の光に浮び上る少女エリーザベトの画像。老学究ラインハルトはいま少年の昔の中にいる。あのころは、二人だけでいるとよく話がとぎれ、それが自分には苦しいので、何とかしてそれを未然に防ごうと努めた。こうした若い日のはかない恋とその後日の物語「みずうみ」。
☆関連図書(既読)
「ロビンソン漂流記」デフォー著・吉田健一訳、新潮文庫、1951.05.31
「ガリヴァ旅行記」スウィフト著・中野好夫訳、新潮文庫、1951.07.30
「黒猫・黄金虫」ポー著・佐々木直次郎訳、新潮文庫、1951.08.15
「ハイジ(上)」スピリ著、岩波少年文庫、1952.09.15
「ハイジ(下)」スピリ著、岩波少年文庫、1953.07.15
「西遊記(上)」呉承恩著、岩波少年文庫、1955.02.20
「西遊記(中)」呉承恩著、岩波少年文庫、1955.04.20
「西遊記(下)」呉承恩著、岩波少年文庫、1955.06.25
「ドン・キホーテ」セルバンテス著、岩波少年文庫、1987.11.18
「宝島」スティーブンソン著・坂井晴彦訳、福音館書店、1976.10.20
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