605円(税込)
夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。夏合宿の二日前、会員の丹山吹子の屋敷で惨劇が起こる。翌年も翌々年も同日に吹子の近親者が殺害され、四年目にはさらに凄惨な事件が。優雅な「バベルの会」をめぐる邪悪な五つの事件。甘美なまでの語り口が、ともすれば暗い微笑を誘い、最後に明かされる残酷なまでの真実が、脳髄を冷たく痺れさせる。米澤流暗黒ミステリの真骨頂。
めちゃくちゃグロくて面白い!
育休中2日で我慢できず読み終えました。
ただ、それぞれの話のつながりが
いまいち分からず、気になってネットで調べまくりました。
本の最後でどんでん返しというより
各章でそれぞれ衝撃の最期があるといった感じです。
米澤先生の作品をもっと読んでみたいです!
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外出自粛の中助かりました。子供から頼まれていたのでよかったです。
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短編集を今まであんまり読んでこなかったけど、「バベルの会」を巡ってすこしずつどこかで繋がってる感じが好きで面白かった。
少し先が読めるような展開の物語もあったけど、ラスト1行でゾワッとさせるイヤミスで、短編集ならではのスピード感が良かった。
ただ私には難しい言葉が多かったり、ちょっと読みにくかったけど内容は面白かったからこれからも短編集に手を出していこうかなと思いました(^^)
高校生ぶりに読了。
昔は米澤穂信の氷菓シリーズが好きで本作はあまりハマった記憶がないのだけど、再読してとても良かった。
本作はそれぞれ独立した五篇の短編でなっている。(「バベルの会」という学校の読書サークル(?)が共通しているので繋がった世界の話ではある。)
少し特徴的な語り口が余計に不気味さを押し出している雰囲気。
●身内に不幸がありまして
お嬢様に支える少女の手記からはじまる。手記って完全な一人称視点だから、読者はどこまで記述を信じていいのか(テクストの信頼性が他よりも低い)と感じる。
読者が想定する殺人事件の犯人と、実際の犯人は異なる。なんとなく真犯人はこいつかな?と思いつつ動機がまさかの。タイトルにはちゃんと意味がある。
あと、文学作品が伏線になってるんだろうと思っていたけど、どれも全然知らない作品だった。『外科室』を最初に出してくれてたらわかったのに……。
●北の館の殺人
謎の買い物、よく考えたらわかったはずなので悔しい。こちらも最後の一文でゾワっとなる類いの作品。とはいえ、生まれによって人生が定められるの嫌だなぁ。
●山荘秘聞
あまりハマらない作品だったけど、一番救いはあったかも。
●玉野五十鈴の誉れ
一番印象に残ってる作品。なんとなく誰が殺したのかは分かるのだが、ラスト一行で本当にゾワっとした。伏線だろうとは思っていたけど、こんなつながり方をするとは思わなかった……。
●儚い羊たちの祝宴
表題作。アミルスタン羊、何かの作品で出てくるものらしい。そちらも読んでみたい。
米澤穂信さん著「儚い羊たちの祝宴」
約15年前の作品。
全5篇からなる連作短編集になるのだが全て当時「小説新潮」に掲載された作品の短編集とのこと。
書店でこの作品を手にした際に知ったのだが、この作品のように最後の最後での大どんでん返しで物語を締める作品のことを「フィニッシングストローク作品」(最後の一撃)というらしい。
それがどんな風に描かれるのか?購入してから読み出すまでとても楽しみにしていた作品だった。
作品は以前に読んだ作者の作品「満願」に近い感覚を覚える。どことなく節々に漂う気品とノスタルジックな言葉遣いや描かれ方から「江戸川乱歩」作品の様にも感じる。
どの篇も貴族階級の人とその使用人の物語で凄く従順で素敵な関係性に見えながらも実は…というだいぶサイコよりのミステリー。
それが最高だった。不穏な空気感で物語は進行していくにつれ緊張感が高まったところでのフィニッシングストローク。
素晴らしかった。
連作短編集として「バベルの会」という上流階級の方々が参加する読書会が作品を通してどの篇でも関わってくるのだが、その存在があるからこそ高い気品が強く伝わってくるし、緊張感が生まれているのだと感じられる。
かなりホラーに近いサイコ色漂う作品なのだが、オカルト感というよりは人間の本質の怖さが描かれている。
仮面の下の素顔というべきか?それがとても素晴らしかった。
著者の「王とサーカス」に完全に魅せられてしまったため最近は米澤作品ばかり読んでいる。
この作品も作風こそ違えど人間の顔(表情)と心(内情)の間の怖さが垣間見れる作品で素晴らしかった。
著者の古典部シリーズは学園ものとの事で避けようと思っているがそれ以外は読了していきたいと思っている。
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