770円(税込)
個人より集団、論理より情緒、現実より想像ーー日本人には今も昔も固有のナルシシズムが息づいている。自分のことより他人の評価、集団との一体感こそが大切で、しばしばそれは法や論理を跳び越えてしまうのだ。うつ病の急増、ブラック企業や原発事故など、昨今の社会問題すべてに通底する、いわば民族的宿痾としての「日本的ナルシシズム」の構造を明らかにする。
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・想像上の一体感=曖昧な空気
・集団への過度な依存、自我の未確立
・ルールがない、第三者の適切な介入がない
・オモテとウラ(建前と本音)の使い分け
南相馬市で精神科医をしている著者が、これまでの症例を具体的な例に挙げながら、日本人の自我と社会との向き合い方の傾向について論じた本。
とっても興味深く読みました。
私は学校現場で教員として働いているのですが、自分自身や周りの生徒保護者同僚の行動と、この本に書いてある内容が「繋がる」部分が多々ありました。
「この行動の根本には、こういう自我の在り方があると思うと納得がいくなあ〜」と。
例えば、著者が診察したAさん。
Aさんは職場で頑張りすぎて精神に不調をきたしています。だから、職場から精神的に距離を置いて休養をとることを著者は勧めます。
しかし、
『Aさんは、診療場面では医師のことを立てながら、良い雰囲気を保ちつつ一生懸命にその「場」に参加します。しかし、そこを離れてしまうと、担当医の私から与えられた指示を遵守するよりも、会社の「場」の雰囲気に沿って必死に頑張ろうとするのでした。』(本文14ページより)
こういう人、周りで良く見ます。
というか、私自身こういうところがあります。
グサッときました。
著者は更に、この傾向の根本にあるのは、乳幼児期の自我の形成にあるのではないかと論じていきます。
物事には良い面も悪い面もあるということ。
母親や周りの環境と、自分自身は別個の個体だということ。
これを受け入れて、葛藤して初めて「自我」が芽生えるというのです。
とどのつまり、現代の日本人にはここを上手に通過して確固とした、独立した「自我」を形成していない人が多いのではないかというのです。
(著者はこれを否定しているわけではなく、この傾向が社会に与える良い面や、なぜ日本人がこのような傾向を持つにいたったのかを歴史的に考察しようとしています)
自我がしっかりしていないと、周りの環境と自分を一体化させてしまう。著者はこれを「未熟な自我」としています。
物事には良い面も悪い面もあるということを受け入れられないので、0か100かの幼稚な議論、判断になってしまう。
たしかに、思い当たることがあるなぁーと思いました。
自分の働き方がそうです。学校現場と一体化して自分の身を蔑ろにした働き方をしている。
気が合わないクラスメイトと距離をとることができず、あくまで排除しようとする中学生がいる。
社会を見渡すと、原発再稼働に関する議論、憲法改正(特に9条)に関する議論も0か100かの平行線に思えます。
「ツイフェミ」と「ネット民」の論争にもこれを感じます。
1回目の読了ではここまで考えました。
面白いんですが難しい本だったので、消化しきれていません。
2回目を読もうかなと思っています。
個人より集団、論理より情緒、現実より想像…。日本人には今も昔も固有のナルシシズムが息づいている。昨今の社会問題すべてに通底する、民族的宿痾としての「日本的ナルシシズム」の構造を明らかにする。
気分変調症については興味深かったけど,最終的には話が大きすぎる。
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