なぜ米国が「科学の覇権」を握ったのか? 福島原発事故を世界の科学者はどう見ているのか? 一流科学者も嵌った捏造・盗用・擬似科学の罠とは? 世界に君臨する二大科学誌「ネイチャー」「サイエンス」を舞台に、科学者たちが繰り広げる熾烈な競争の現実から、なぜ科学力が日本の興亡の鍵を握るのかを読みとく。
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2016/02/15
The winner takes all
ロングテール
ダークレディ: ロザリンド・フランクリン
サクッと読める本。
ネイチャーとサイエンスで比較するとこんな違うのかーと改めて実感。
ちなみに私はネイチャー派。
ネイチャーダイジェストは愛読してます。自分の専門分野以外とか、科学関連のニュースなんかも分かりやすく楽しく読めるから。
高校生向けのネイチャーダイジェストとかあったら、もっと科学に興味持つ学生が増えるんじゃなかろうかとか思った。
あと、女子向けとか。
作るの楽しそう。
エネルギー問題もグループワーク的なもので勉強したから親近感あったな。
超電導の先生とかも概ね同じようなこと言ってたけど、風力発電に携わる先生はもっと現実的に前向きだったような。。。
著者はこの本で「文系の一般読者でも読めるように書いている」とし、「科学好きが少しでも増えますように!」と結んでいるけど、十分読めるし、楽しめます。
最近敷居の高くない科学の本を何冊か読んでくうちに好きになりつつあるなぁ。専門的なことも少しだけかじれるし。科学を定期的に学んで行こうという気になります。
お国柄からネイチャーとサイエンスとか、ノーベル賞の受賞傾向の分析とかをしてる。
今の仕事に系統立てたものの考え方が必須だし、今までどんだけそういうことしてこなかったんだ自分、と思うと同時に、そういうことができる人が多い理系の皆様に敬意を表したいですね。
・科学技術やエネルギーという土台の上で政治や経済が動くことを知っているアメリカ⇔短期的な視野で、世界から見ると宝である科学技術を捨ててしまう日本
・日本の強みは常に安くて品質のいい製品を作ることだった
・ノーベル賞は1分野につき受賞できるのは3人まで。というのが悲劇を生んでいる
・アンドレガイムはノーベル賞とイグノーベル賞を同時に受賞している。研究時間の10%は役に立つかわからないが、好きなものの研究らしい。(似てることをしてるIT企業を聞いたことがあります。)
・原発利権を叫ぶ団体と事故報道によってまともな議論が阻害されてきた
・火力や原子力は濃いエネルギー(原子力の燃料は薄いけどね)だが、太陽光や風力は薄いエネルギー
・酸素は本来毒
・地軸の傾きが23.4度。これが四季を生んでいる
・科学と工学は、両方物理や数学などを用いるが、境目は探求か実際的な目的か。でもこれらを使って人間よりはるかに大きなものを認識しようとするところが人間のよいところ。
・科学が社会の外にあるかのような議論がマスコミでされてる。最終判断は自己責任(at your own risk)でしなきゃね。
・悪いときだけ批判するのはバランスがとれていない
最後に。「ある分野のエキスパートとは、その分野で何回失敗しているかだ」。この言葉とても好きです。
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