539円(税込)
官能小説の依頼に難航していた女性ホラー作家は、女性同士のカップルの後をつけ漫画喫茶へ。隣の壁に耳を澄ませ聞こえてきたのは、衣擦れ、溜息、潤みの音で……(「壁の向こうで誰かが」)。医師の寺沢は急患の老女の足に驚く。爪先に向かって細く、指は折り畳まれ、足裏は窪んでいた。纏足だ。それは、性具だったーー(「Lotus」)。歪んだ欲望が導く絶頂、また絶頂。五人の作家の官能アンソロジー。
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澤村伊智先生、どこでも書いてんな…。
でもまさか官能アンソロとは…。
木原音瀬先生は医療ものよく書いてるんだな…。
でも纒足…なるほどな…。
新潮文庫、スピン付きの文庫…。
久しぶりに読んだわ…(普段、エンタテイメント小説とライトノベルばっかり読むので)。
さぞ昔の本なんかと思えば初版が平成31年…。おお…。最近…、と、思ってももう5年まえか(笑)。
忘れそうやったのでタイツにタイツしたけど、
「そうやった、官能小説ってこうやったわ」
と、思いながら読んだ。
こうってどうって…。面白いとか面白くないとかではなく、まあ、ものを食べながら読めない本。(わたしは)
わたしはご飯を食べながら本を読むので、この本はそれができないため読了するのにちょっと時間がかかった。
ほんで、わたしが好きなエロスは官能小説ではなく
「ちょっとえっちなTLなんやな」
と、あらためて思った。官能小説がどうとか、この本がどうではないです。この本は面白かった。
なんちゅうか、エロスって結局「背徳感」と切り離せないと思う。
なので、どこに背徳感を感じるかに好みと好みのレーベルがでるんやろう。
ほんで、官能小説は、基本、自分自身に背徳感があるんやなと思った。
自分自身の行動? 感情? つまりは肉体?
わたしはそこまで具体的なものより抽象的なものを好むので、
「悪いことをするシチュエーションを想像して背徳感を味わう」
くらいのTLが好みなんやろうなというか。
どちらがどう、とかではないです。(何回も言う)
「してはいけないこと」
を、することにスリルがあり、さらに悦びにつながる、と、いうタイプじゃ残念ながらないんやろう、わたしは。
そこに悦びを感じられる人は芸術肌というか、ものづくりができるタイプのような気がする。
だって、ゼロから何かを作り上げるきっかけも
「してはいけないこと」
に、繋がる部分があると思うねんな。してはいけないこと、と、いうか、おすすめされていないことを、自分で考えて、情熱のおもむくまま
「ちょっとやってみる好奇心」
と、いうたらええんか。
万人が求めるものは量産されている場合がおおいので、敢えて作らなくてもいい、そこを敢えて作ろうとするあたりに欲求と好奇心がある、ちゅうか…。
(否定はしていない)
多くの人がやらないからしてはいけない、と、いうのは、わりと古い考え方なのかもしれへんので、最近はまた「背徳感」の意味合いが変わってきてるのかもしれないなあ。
「してはいけないこと」を犯す悦びって、でも、純愛にもつながる気もするね。
ないのならあきらめよう、で、終わらないほど渇望するってそれはもう純愛。
なので、官能小説ってある意味純愛なんよな。ただ、その、愛の対象や表現のベクトルが、マイノリティすぎる。
好きな言葉はエロスです。
ってな事で、『ここから先はどうするの 禁断のエロス』
澤村 伊智
壁の向こうで誰かが
彩瀬 まる
噛みあとはオレンジ
木原 音瀨
Lotus
樋口 毅宏
ROMANCE
窪 美澄
バイタルサイン
の5人の官能アンソロジー
それぞれええ感じのエロスです。
眠っていた自身のエロスを解放していく様…
脚フェチから纏足に魅せられ、また自身の纏足との別れ
と共に、過去の複雑な呪縛から解放された『何だか清々したわ』にシビれた
1番はやっぱり窪美澄さんのバイタルサインがえかったな
義父と娘のズルズルと沼にハマっていく禁断の愛が……
それぞれの作家さんのエロスの表現とストーリーの展開、心情、ミステリーと色んな意味で楽しめる一冊じゃなっと。
禁断のエロスと言うけど、禁断じゃなくて、もしかすると日常のエロスなのかも( *ˊꇴˋ)エヘッ
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